歌詞解説
与作 1978年 作詞・作曲:七澤公典 日本クラウン 視点を見る 今回は歌詞と視点について考えてみたいと思います。 視点とは、大きく分けると一人称か三人称か。 別の言い方をすれば、その歌は誰目線で歌われているのか、です。 ややこしいのは、その歌に…
TOUGH BOY/TOM★CAT 1987年 キャニオンレコード 作詞、作曲、歌:TOM 歌詞の構造 TOUGH BOYの歌詞は、基本的に三人称で作中の世界を俯瞰し、紹介する内容となっています。 世界観としてはアニメ「北斗の拳」に寄せていますが、単なるアニメソングで終わら…
歌詞のポイント 静的な主題を動的に表現 日常の一コマを特別に 「重力シンパシー」は静的な主題を動的に表現するという、作詞家秋本康の名人芸がうかがえる楽曲です。
「夢芝居」 キングレコード 1982年 作詞作曲 小椋佳 「夢芝居」は何を歌った歌なのか? 歌詞を解説する前に、ひとつ確認しておきましょう。 「夢芝居」の歌詞をざっと読んだとき、恋の歌なのか芝居や舞台の格言を歌っているのかとちょっと迷ってしまいま…
実は僕こう見えて漢詩・漢文が趣味です。 二十歳ぐらいから李白をずっと読んでいたり、暇なときに有名な漢文を読んでみたりしています(出師の表とか)。
米津玄師の「Lemon」の歌詞で、解説し忘れていた箇所があるので、追記しておきます。 前回の解説はこちらから。「雨が降り止むまでは帰れない」に意味はあるのか? サビの後半で「雨が降り止むまでは帰れない」とありますが、これってかなり謎の歌詞ですよね…
このブログで解説するいい歌詞はないかなーと探していて、ふと米津玄師の「Lemon」を聴くと「あーなるほどな」と思ったことがあるので書いておきます。「Lemon」における色彩の対比 歌詞の内容は無視します。 今回説明したいのは、強烈な色彩の対比です。 前…
サビからはじまるパターン。 ここでまずこの歌詞の主題がはっきりと提示されています。 夢を見て上京した青年、遠く離れた故郷にいる仲間たち、彼らにも自分の存在が「わかるように」きっと成功してみせるぞという決意を表明した歌です。 ポイントは、「力い…
物語のスタート ペンフレンドの二人の恋は つのるほどに悲しくなるのが宿命 また青いインクが涙でにじむ切なく ネットも携帯もない時代、なにかのきっかけで文通をはじめた男女が手紙のやりとりを通して恋心をつのらせている。 既に「ふたりの恋」と言ってい…
いきなりちょっともやっとしていますが、これは「君」と主人公の距離を表しています。 一行目は、「線路沿いのフェンス」越しに就職で地元を離れる「君」を見送っている主人公。 微妙な距離感はこの後ではっきりしてきますが、この一行目は物理的な距離です…
様々なカヴァーで知られる「なごり雪」の歌詞は、最近の世代にはちょっとわかり辛いとされています。 そこで今回はこの歌詞をじっくり解説してみたいと思います。
宮崎駿アニメの「魔女の宅急便」の主題歌で、松任谷由実が歌う「ルージュの伝言」という曲があります。 以前から思っていたのですが、この歌詞の主人公があまりにも姑息かつ卑怯極まりないので、ここでその思いを書いておきます。
半径○メートルの小さな日常? シンガーソングライターの楽曲で非常に多いのが「半径◯メートルの小さな日常を歌にしました」といった、日常系の歌詞。 そういった歌詞を聴いていると、心に引っかかるものと、そうでないものがあります。 前者の方が圧倒的に少…