以下はあくまで僕が使っているオーディオ機材でのレビューです。
他の機材だと聞こえ方が違うと思うのでご了承ください。
ちなみにスピーカーはCambridge Audio、プリメインアンプはYAMAHA A-S801です。
apple musicでいろいろ検索していて、久々にLINDBERGを聴いてみました。
若い人は知らないかもしれませんが、90年代初期に活躍し、今でも活動しているバンドです。
この曲は知ってる人も多いでしょう。
90年のヒット曲なので、もう31年も前になりますね。
僕は確か小学生でした。
そんなLINDBERGのアルバムをあれこれ聴いて懐かしんでいると、「Ⅳ」だけなんか音がいいことに気づきました。
ちなみにLINDBERGのアルバムは順番にローマ数字がタイトルになっています。
Ⅳは四枚目のアルバムです。
こちら。
聴いてみると、「お!」と思えるほどクリアでナチュラルな音でびっくりしました。
音場が広く、空間がしっかり取られており、前後左右に大きく配置された各楽器が混ざらずにちゃんとそれぞれ抜けてきます。
この時代特有の音圧のしょぼさもそこまで感じられませんが、かといって今風のコンプで潰したでかいだけの音でもなく、各楽器がナチュラルに録られていてとても気持ちいいです。
ギターもまるでDTMの教科書みたいな音で、面白みはないかもしれないけど、痛さのない心地良いサウンドです。
ベースやキックも、それぞれのプレイヤーなら『ああ、あのメーカーか』とわかるほど質感がそのまま出ています。
シンバル系の抜けはやや足りない気がします。
ヴォーカルは軽くコーラスがかかったような処理がしてありますが、J-POP特有の耳に刺さる痛さがなく、これまた気持ちよく聴けます。
若干引っ込んでいる印象もありますが、たぶんそれはスピーカーの特性でしょう。
気になって改めて他のアルバムを聴いてみると、「Ⅲ」はちょっとベースが膨らんでいたり、ギターが籠もっていて音場も狭く、正直しょぼい音に聞こえます。
「Ⅴ」以降も「Ⅳ」のクリアさと比べるとなんか違うという印象。
「Ⅵ」あたりからはもうヴォーカルが痛くなってたり、全体もコンプで潰した、でかいだけで平坦なJ-POPの悪い音になっています。
なぜか「Ⅳ」だけがめっちゃいい音なんですよねえ。
調べてみるとプロデューサーはⅢ~Ⅺまで月光恵亮氏、なんでⅣだけこんなに音が違うのかは不明です。
たぶんⅣのときのエンジニアが超優秀だったのでしょう。
エンジニア志望や、90年代のバンドサウンドに興味がある人はぜひLINDBERGⅣを聴いてみてください。
もちろん、ちゃんとしたオーディオで。
iphoneでも頑張って聴けばまあ違いがわからなくもないですが。