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J-POPがK-POPを周回遅れで追いかけている音楽的な証拠


八幡謙介ギター教室in横浜

J-POPがもうどうあがいてもK-POPに勝てないというのはそれなりに音楽が好きな人なら肌感覚で分かると思います。

僕も完全にそう確信しています。

今回はその音楽的証拠として、リズムを例に取って解説してみたいと思います。

 

2021年頃、有名なミュージシャンたちが「韓国のNew Jeansってグループが凄いぞ」と騒ぎはじめました。

それを何かで知って、僕も聴いてみたところ、一発でハマりました。

当時はまだ3、4曲ぐらいしか出していなかったんですが、これは凄い、絶対来ると確信しました。

特にミュージシャンが話題にしていたのがこのリズム。

www.youtube.com

(2022年1月リリース)

キックの「ダン・ダン・ダンッダンッ・ダン」というやつ。

これを以下「あのリズム」とします。

これ、New Jeansがやるまではかなり珍しいパターンだったんですよね。

ポップスに落とし込んで使っているアーティストは皆無でした。

元ネタも不明で、なんとなくレゲエのダンスホールっぽい気もしますが、よく分かりません。

とにかく、ミュージシャンからすると「え、こんなパターン使うの??」と新鮮な驚きがありました。

その後、このリズムはNew Jeansの代名詞として浸透しましたが、改めて聴いてみると2022年の「ETA」のBメロ、2023年の「Super Shay」で部分的に同じパターンを使っています。ということは、New Jeansはたった3曲、厳密に言うと1曲で自分達の代名詞的なリズムを作り上げ、世のミュージシャンたちに多大な影響を与えたということです。

うーむ…恐ろしや。

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J-POPでのアーリーアダプター

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その後、「あのリズム」がJ-POPに移植されました。

それがCreepy Nutsの「Biling-Bang-Bang-Born」です(2024年1月リリース)。

これを聴いた瞬間「あ、New Jeansのやつやw」と思いましたが、これはこれで曲がいいし、メジャーどころで最初に使ったという点で面白いなーと感じました。

イノベーター理論でいう「アーリーアダプター」ですね。

 

そこから9ヶ月ほど経ち、2024年冬アニメを観ていると、もう「あのリズム」がインフレしていてなんだかなーと感じました。

以下は2024年10月以降の楽曲。

二匹目のどじょう

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また「あのリズム」やってる…

前回の曲で味をしめたんでしょうか。

New Jeansが「Ditto」で多くのミュージシャンに衝撃を与え、自分達の代名詞的リズムになったものをさっさと捨てて次に行ってる数年後に、一回当たったからもっかいというのがなんとも情けない。

アーリーマジョティー

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「るろうに剣心」主題歌。

よく聴いているとBメロで「あのリズム」を使っています。

ロック寄りのアーティストでは初なのかも。

 

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「アオノハコ」ED。

アーティストはEVE。

1回目のAメロで「あのリズム」を使ってますね。

 

個人的に嫌なのが、前編「あのリズム」にせず部分的に使用することで「パクってないよ、パクってないから…」と言い訳してるように聞こえることです。

それだったらCreepy Nutsの方が全然いさぎよいです。

僕が確認できた範囲でこれだけなんですが、今期アニソン3曲に「あのリズム」が入っているということは、たぶん今J-POPで来てるということでしょう。

遅っそ!

正直言うと、

 

遅っそ!

 

と感じました。

New Jeansが2年前にやって、もうさっさと捨ててそのはるか先に行っているものを、2年遅れで取り入れるJ-POP。

そして、それが売れたら急に皆がマネしだすJ-POP……

なんかこういうのを見ると本当にがっかりします。

クリエイターたちが回りをチラチラと見ながら「いけんじゃね?これ…来てるよね?いってもいいよね?……」と様子を伺っている感じが目に見えます。

そういった意味でCreepy Nutsの「BBBB」だけは格好いいと思いますが、ヒットしたら同じことやるってのが……

周回遅れでK-POPの模倣をするJ-POP

とまあこんな風に、J-POPはリズムひとつでも周回遅れでK-POPの模倣をするようになっています。

そして、ひとつ売れたら皆が流れに乗って真似する。

これが現状です。

 

もしこれらの楽曲を聴いて「あのリズム」来てるじゃん、よし、俺も使うぞ!と思った人は絶対にやめましょう。

今からじゃ遅いです。

 

TIKTOKなんかで嫌韓の残党みたいな人がいまだに「K-POPはパクリばかり」といった動画を出している人がいますが、上記の通り、音楽的には真逆です。

今K-POPに対抗できるクリエイターは日本にはいないと思いますよ。

 

一応最後に行っておくと、僕は親韓ではありません。

韓国に対する感情は普通です。

いちミュージシャンとして音楽の現状を客観的に分析しているだけです。