現在「未来撃剣浪漫譚 Last Paradise」の校正・校閲を行っています。
小説関係は基本noteでアナウンスしているので詳細はそちらをどうぞ。
現在の作業は、誤字脱字を発見して修正したり、文章のアラを探したり、細かい矛盾を見つけて直すというものです。
今回は久々の長編で原稿用紙約340枚。
さすがにこれだけ文量があるとミスも多く、しかも個人出版なのでそれを作者である僕が発見しないといけないという重責があります。
現在3度ほどチェックし修正をしましたが、それでもまだまだミスがありそうなので、当初予定していた2月出版を3月に延期することにしました。
さて、読んでは直し、また読んでという地味でつらい作業ですが、終わりが見えてくるにつれて気持ちはどんどんと高揚しています。
作品が1ミリでも完璧に近づいているという実感、もう少しで人の手に渡るというワクワク感、つまんなかったらどうしようという不安感、世紀の駄作だったらという絶望感、1年かけて作り上げてきたものがやっと手を離れるという達成感とさみしさ……
この感じは実は音楽では味わえません。
なぜなら音楽には「再現」という作業があるからです。
まあ強いていえば楽曲提供を前提とした作曲に近いですが、それでも感覚的には全然違います。
小説の執筆はどちらかというと絵画とか彫刻とかに近いんだと思います。
完成したら他人はもちろん、作者も基本手を入れることはない、あとは読者や鑑賞者に委ねるだけ、社会に委ねるだけ……
このある種の無責任さが僕に合っています。
子供作るだけ作って一切認知しない的な……(実際にそんなことはしませんし、したこともありませんが)。
すでに完成した作品をさらに育てる必要があったり、何度も何度も再現させられたり、他人がいじくっているのを想像するとうんざりしてきます。
リリースしたら「はい、次!」というのが僕の基本的な創作態度です。
改めて考えると、小説も含めて本を書いていて一番楽しいのはちょうど今ぐらいの時期なんじゃないかと思います。
執筆前は「本当に書けんのかよ?」と不安しかないし、執筆中は苦しいし、脱稿したらしたで「ここから校正校閲か……」とうんざりだし、やっと楽しくなってくるのはたぶん再々校ぐらいからですね。
例えるなら、残り少ない単位を悠々と消化する大学生のような気分です。
そんなこんなで久々の長編小説、シリーズ4作目は3月にリリースとなります。
これを機会に読んでみたいという方は下記シリーズ第一作からどうぞ。
Kindle版