8月6日、小田急線車内で対馬悠介容疑者が包丁で次々と乗客を切り付け、最後にはサラダ油で放火未遂したという事件。
幸い亡くなった方はいないようですが、重軽傷を負った方は多いようです。
報道によると、対馬容疑者は幸せそうな男女を見ると殺意が芽生るようになったとか……。
女性から相手にされなかったことに恨みがあったといった情報もあります。
僕はすぐに『INCEL(インセル)やん!』と思いました。
INCEL(インセル)とは、Invoruntary Celibateの略で、直訳すると「望まない禁欲者」という意味の造語です。
一般的な定義は、<自分が女性と性的な関係を持てないのは女性の責任だと主張する男性>です。
もう少し拡大解釈すると、<自分がモテないのは女が悪い>と考える非モテ男子というったところでしょう。
まあ、ここまでなら特に社会的に問題もなさそうですが、実はこのINCELにはとんでもない傾向があるのです。
INCELは非モテをこじらせた結果、大量殺人を犯してしまうという傾向があり、アメリカではそれが10年代半ばから社会問題となっています。
興味深いのは、INCELの敵は「チャドやステイシー」=魅力的な男性・女性だったり、「ノーミー」(ノーマルの隠語)=普通の人だそうです。
対馬容疑者の攻撃対象となったのも「幸せそうな男女」「勝ち組の女性」と、まんま同じと言っていいでしょう。
そんな危険なINCELの象徴とされる人物がいます。
それがエリオット・ロジャーです。
彼は2014年に大学のキャンパスで銃乱射事件を起こし、6人を射殺し14人を負傷させ、自殺したそうです。
その後、エリオットはINCELの崇拝対象となります。
彼も非モテだったそうなんですが、写真を見るとそうでもない気がします。
白人でこれぐらいの顔なら、アメリカでは普通の人生が歩めた気がしますが……
そして今回の対馬容疑者。
マスクで半分隠れてはいますが、そこまで醜男のようには見えません。
このように、対馬容疑者はINCELの典型的な特徴を持っているように僕には見えます。
INCELの怖さは、非モテをこじらせた結果大量殺人やテロに向かうことです。
ちなみに、アメリカの研究では女性の非モテは自分磨きに向かう傾向が強いそうな。
『絶対キレイになって、私を振ったあの男を見返してやる!』みたいな台詞は、わりと女性の本質を捉えているってことでしょうか?
男の非モテはこじらせると外に攻撃対象を探す傾向があるのだとか。
まあ確かに、非モテを社会のせいにする人はいますよね……
アメリカでは既にINCELの研究は盛んで、僕も以前YOUTUBEで討論会などを見たことがあります。
日本ではまだINCELという言葉すら一般流通していないようですが、この事件を機会にそろそろマスコミで取り上げた方がいいような気がします。
秋葉原の事件の犯人もINCELっぽい特徴があったような気がします。
きちんと取り上げ、INCELやその予備軍をケアしていかないと、第2第3の事件が必ずどこかで起こります。
その標的となるのは、犯人と何の接点もない、なんの落ち度もない「ノーミー」(普通の人)です。
2019年にINCELについて書いた記事。
k-yahata-nichijyou.hatenadiary.com