八幡謙介ギター・音楽教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介が音楽やギターについてつづるブログ

オリジナルになりたい人は、純粋に「作品と自分」という関係性を構築した方がいい

「自分はどう思うか」が考え辛い時代

今は、「自分はどう思うか」を考えることが難しい時代だといえます。

例えば、ある楽曲があるとしましょう。

それについて、世間の総意を簡単に知ることができます。

レビューに目を通せばだいたい平均的な感想が知れるし、SNSを検索すれば、だいたいのところ「みんなはどう思っているのか」を知ることができます。

今流行の正論を吐きたい人には楽な時代ですが、オリジナルな存在を目指す人にとってはマイナスに働くことが多いのではないかと僕は思います。 

人の認識はもろいもの

心理学の実験で、こういうものがあったと記憶しています。

うろ覚えなので間違っていたらすいません。

 

被験者にカラスの写真を見せて、これは何色かと訊ねます。

普通のカラスなので、被験者は「黒」と答えます。

もちろんそれで正解です。

そこにいろんな人を連れて来て、そのカラスを「白い」と言わせたり、「黒い」と言っている被験者を疑ったり、嘲笑するようようなことを言わせます。

すると、被験者は自分の意見を疑いはじめたり、場合によっては周りに合わせて「白い」と訂正したりする。

 

ポイントは、絶対に確かなことでも複数の他人が否定したり懐疑的だったりすると途端に自分が信じられなくなってくるという点です。

たしか心理学で名前がついていたと思いますが、忘れました。

とりあえず、ここでは上記のような現象をバイアスとしておきます。 

作品の評価

本題に戻りましょう。

現代では、純粋に「自分と作品」という状態をつくるのが困難になっています。

その作品に対する誰かの意見や世間の総意がすぐに目についてしまうからです。

また、作者のコメントなども昔より簡単に見られるし、場合によっては作者に直接質問し、返事が返ってくることもあります。

当然、そこでバイアスがかかり、その分自分の意見や価値観が薄まります。

『レビューはレビュー、自分はそれに惑わされないから大丈夫』と思っていても、一度でも目を通せば絶対に影響は受けていると思っていいでしょう。

それぐらい人の認識とはもろいものなのです。

「自分と作品」を世間と隔離する

趣味で楽しむぐらいならなんでも構いませんが、ミュージシャンを目指す、クリエイターを目指す、プロになるといった目標がある人は、自分の認識にバイアスがかかったままでは危険です。

うっすらと世間の総意に迎合した状態でオリジナルな何かを表現するのは無理です。

世間の総意を知って、世間の総意に叶っているであろう作品を作っても、世間からは無視されて終わりでしょう。

なぜなら、世間は「世間の総意」的作品を求めていないからです。

ですから、何かを作りたい人は自分だけの価値観を培養し、オリジナルを目指す必要があります。

そのために、作品と自分を世間から隔離する時間を意識して作る必要があります。

まず自分はどう思うか?

作品と自分というと何か難しい感じがしますが、要は「まず自分はどう思うか?どう感じるか?」です。

これを、他者の意見が一切ない状態で考えます。

これは簡単そうに思えて意外と難しく、そして怖いことです。 

特に、そうした自分の意見をアウトプットするとなると、もう怖くてできないという人がほとんどでしょう。

笑われたらどうしよう?自分だけ変なことを言っていたらどうしよう?絶賛した作品が駄作だったらどうしよう?酷評した作品が傑作で大ヒットしたらどうしよう?

そうしてたまらずにレビューを参照し、SNSを巡回して世間の総意を確認し、そちらにすり寄ったり、あるいは自分の意見を引っ込めたり……

誰でも一度は経験があるはずです。

かといって自己満足もダメ

じゃあ作品を鑑賞して、自分が感じたことは何でも正しいのか、それがオリジナルになることにつながるかというと、そうでもありません。

こちらは放置していると自己満足になってしまいます。

ではどうすればいいかというと、まず最初に自分が作品に対してどう思うかを考えて、その後に世間はどう思っているのか、友達は、先輩は……と広げていけばいいでしょう。

もちろんそうなるとバイアスがかかっていくんですが、一番最初にまず自分で感じ、考えるというところがポイントです。

「自分を消す」との整合性は?

一方で僕は「自分を消すことが大事」だとも言っています。

これらは矛盾しているようで実はそうではありません。

まず自分で考える、その後人の意見を聞いて、自分を消していきます(自分の意見や感覚を改める、など)。

そしてまた何かについて自分で考え、その後人の意見を聞いてまた自分を消します。

この連続の後に自分だけの何か、消そうとしても消せない、消えない何かが見えてきます。

それがオリジナルです。

 

 

サウンドハウス

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