横浜ギター教室では基本的に機材についてはあんまり話しません。
正確に言えば、サウンドを機材のせいにしないと言った方がいいでしょう。
サウンドが悪ければピッキングとフィンガリングを徹底的に見直します。
そして、それらが整ってくると見違えるほど音がよくなります。
音質もそうですし、抜けやダイナミクスも変わってきます。
また、今自分が使っているギターの本来の音が出てきます。
エレキギターは機材が豊富なので、ついサウンドに問題があると機材に答えを求めてしまいます。
あのギターを使ったらこんな音になるんじゃないか、あのアンプにすればもっとこんな音が出るんじゃないか……
そうして無理して機材を変えてみたものの本質的には何も変わらなかった……という経験は誰でも一度はあるでしょう。
そこで、「この機材じゃなかったのか…」とまた次の機材を買って……と機材沼にはまっていくともう地獄です。
出費だけがかさんで答えがいつまで経っても得られないという状態が何年も、下手したら何十年も続きます。
そもそも、サウンドをつくるのは機材ではありません。
自分です。
フィンガリングではきちんとフレットと接触できているか、ピッキングでどれぐらいの振動を弦に入力できているか、ここでサウンドが変わってきます。
これは僕が勝手に空想していることではありません。
確固たる理論を構築した上、生徒さんに試してもらって随時確認していることです。
親指や手首の角度をほんの少し変えただけでサウンドが見違えるほど変わったなどといったことは、僕の教室では日常茶飯事です。
「自分でサウンドをつくる」というとプロにしかできないことのように思えますが、やり方さえ知っていれば昨日ギターを買った人でもできることです。
機材地獄にハマる前に、まずはピッキングとフィンガリングを整えましょう。
機材をあれこれと選ぶのは、その後で十分です。