以前から、指板のRに対してピッキングを意識的に変化させるべきかどうかを考えていましたが、なんとなく「ま、それぐらいは手が勝手に対応してくれるだろう」とスルーしてきました。
しかし、イングヴェイのFar Beyond The Sunをやっていると、どうもやっぱりRに対応したピッキングをしないと弾けそうにないなということがわかってきました。
ちなみにRとはRadiusの略で半径という意味です。
何の半径かというと、ギターの指板が描くカーブのことです。
要は指板がどれだけカーブしているかということですね。
フェンダーが184R、ギブソンが305Rだそうです。
数値が低い方が半径が小さいのでカーブがきつい、数値が高いと半径がゆるやか、つまりフェンダーの方が指板がカーブしているということです。
よく指板のカーブがきついことを「Rがきつい」と言いますが、語義からすると「半径がきつい」となるのでちょっと意味が分かりません。
英語だと「Small radius」となるのでしょうか?
でも「Small radius」と言われるとRが小さい=カーブがゆるいと勘違いしそうですが……
さて、指板にRがあるということは、弦に段差があるということになります。
ギターを見てみると、3、4弦あたりの方が1、2弦/5、6弦より若干高いはずです。
だから厳密に言うとその段差に合わせてピックの当たる位置を調節しないといけなくなります。
でないと、3、4弦でちょうど良いピッキングをしていると他の弦では空振りし、1、2/5、6弦でちょうどいいと3、4弦で詰まってしまいます。
しかし、そんなことを考えて弾いている人はまずいませんし、考えなくても弾けます。
そもそも段差があるとは言っても1ミリ以下の話ですし。
だから僕も無視してきました。
しかししかし、イングヴェイをまともに弾こうと思うとどうしてもこの段差の違いに対してピッキングを調節しないといけないようです。
まあフレーズにもよりますが。
とはいえ、そもそも僕の構築したピッキング理論はそのままで、Rへの対応という項目を足すだけですが。
ちょうど身体論3を書き直しているところなので、この項目も本に追加できそうです。
身体論3は進行が半年遅れていましたが、今考えればありがたいことです。
後から気づいても紙の本は簡単に加筆できないので。
ちなみに、技術的に普通のことをやってる人はRについては気にしなくて大丈夫です。
たぶん。
速弾きやる人はRに対応したピッキングをしないと、あるレベルから先に進めなくなります。
既にいろいろ弾ける人は自然と手がRに対応しているのでしょう。
追記:「ギタリスト身体論3」には本記事のトピックは挿入できませんでした。しかし教室では教えています。