継続についてずっと書いてきていますが、じゃあギター以外で大してやる気も出さず、目標もなく、だらだらと続けて成果がでたものってあったっけなと考えてみたら、ちょうどいいのがありました。
古文書です。
僕はちょうど10年ぐらい前から古文書を勉強しはじめました。
きっかけはありません。
ただなんとなく読めたら面白そうだなと思ったので(元々古典文学や歴史は好きだった)。
目標もなく、適当にテキストを買って読んだり読まなかったり、しばらく放置したりまたやってみたりして、気がついたら10年経ち、腰越状がどうにか読めるようになっていました。
これです(義経が頼朝に宛てた手紙)。
ちなみに原本のアーカイブはAmazonで100円で売ってます。
腰越状は漢文の素養が要るんですが、漢文は李白とか岩波の荘子を読んでたらなんとなく白文でも読む順番が分かってきました。
腰越状には返り点が打ってありますが普通に抜けていたりするので、原文読むとなるとある程度白文読めないと見当がつきません。
他にも曲亭馬琴の「椿説弓張月」
こちらもAmazonにアーカイブあり。
挿絵はなんと葛飾北斎!
これは比較的活字に近いので読みやすく、前編第二巻まで読みました。
内容は江戸時代のラノベですねw
プロットが速くてキャラも立ってます。
二巻まで読んで力尽きて現在休止。
後、最近読んだのだと寛政元年に書かれた「万川集海」という忍術の伝書があります。
こちらは紙の本。
前半ちょっと読んでがっかりしてやめました。
それについては先日別ブログにちょこっと書きました。
k-yahata-nichijyou.hatenadiary.com
では10年間古文書をどれぐらい勉強したかというと、気が乗ればやるだけで、やらないときは何ヶ月もやりません。
誰かに習ったことは一度もないです。
いわゆるやる気を出したこともないし、目標も一切立てたことがありません。
で、気がついたら10年経ってまあまあ読めるようになってました。
ちなみに、この記事を書くにあたってはじめて10年やってたことに気づきました。
まだ読み仮名のない崩し字(漢字)は読めませんが、それもあと10年ぐらいだらだらやってたら読めるようになるでしょう。
なんでそんなに継続できるのかというと、やる気を出さず、目標を立てず、だらだら好きなときに好きなだけやって、嫌ならほったらかしにしてきたからです。
もちろん学者になるとかちゃんと研究したい人はそれじゃダメでしょうが、趣味ならそれで十分です。
このように、大した努力をしなくても時間さえかければ誰でもそれなりのことはできます。
それをわざわざ短期に設定し、リスクを高め、自分に要らぬプレッシャーをかけ、できもしない努力を強いる意味が僕にはわかりません。
物事が続かない人は、続かないから短期で終わるのではなく、短期習得を目指しているから続かないのです。
逆に続く人間は根気があるから、やる気が消えないから、メンタルセットが上手いから続くのでもありません。
自堕落でめんどくさがりで努力が嫌いで、リスクやプレッシャーに耐えられないからだらだらと長期で継続しているだけです。
しかもそんな風にだらだら何かを続けていたら褒められたりお金になったりするのでこんなに楽でおいしい話はありません。
だから僕は長期継続をおすすめしています。