現代は情報が溢れていて、例えばギターを学びたい場合、Youtubeに行き検索をかけたら欲しい情報は恐らく全て出てくるでしょう。
ネット全体で考えれば手に入らない情報というものはたぶんないと思います。
そんな時代にギターを習うためにギター教室に通う意味はあるのか?
僕はあると思います。
それは、突き詰めれば「誰かの前で弾く機会を得る」ことです。
一度でもやったことがある方なら分かると思いますが、一人で弾くのと人前で弾くのとでは全く違います。
一人では完璧にできることでも、誰かが見ているだけで半分もできないことが多々あります。
ネットで情報を得るだけでは、誰かに見られるという機会が得られません。
そうした負荷をかけていない演奏は、どこか薄っぺらくて説得力に欠けます。
かといっていきなりライブをするのもハードルが高い……そこで教室に通って先生に見てもらうことの意義が生まれます。
音楽やその他パフォーマンスは、誰かに見られることで強度が上がります。
もちろんそれは教室で1対1よりもお客さんがいた方がいいし、5人よりも10人、100人と多い方がいいに決まっていますが、その第一歩として、0を1にすることができるのが教室です。
ちなみに、一人で動画を撮って公開することはまた別です。
さらに、教室での演奏は失敗することが許されています。
生徒が先生を楽しませる必要はないし、完璧に出来ている必要もありません。
だから人前で演奏する準備としては最も適した空間であると言えるでしょう。
個人的に、一人で作ってネットにUPする「弾いてみた」「歌ってみた」を否定する気はありません。
そういう時代の流れです。
しかし、生で演奏し、歌っているところを人に見られることで強度が上がるというのは変わりません。
ネット中心に活動したいけど、もっといい歌、いい演奏にしたいという方は、他人に見てもらうという観点から教室に通ってみるのもありだと思います。
きっとこれまで感じたことのない感覚が得られると思います。
例えば僕のところに教わりに来るのではなく、「歌を聴いてください」「演奏を聴いてください」と来てもらえるのも全然OKです(既にそうしている人もいますが)。