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ジャズのアドリブでコードトーンを使うとき、頭の中で記号を算出している時間はない


八幡謙介ギター教室in横浜

ジャズでコードトーンを使ったアドリブを弾くとき、多くの人が次のようなプロセスを経ている(そうあるべきだ)と勘違いしています。

 

①コードを認識

 『次のコードはC△7だな』

②コードトーンを算出

 『C△7のコードトーンはCEGBか』

③指板でそれらのコードトーンの分布を確認

 『CEGBの音は指板ではこう分布しているな』

④フレーズを弾く

 『じゃあここのポジションでこのフレーズが弾けるな』

 

順序としてはとても論理的ですが、実際にこうやろうとするとかなりの時間がかかることが分かると思います。

だいたい、上記の手順②あたりでもう次のコードに移っています。

ということは、①~④の手順を踏むためには、コンピューターのように一瞬で行わないといけないと分かります。

 

『自分はそれができない……でもプロのジャズミュージシャンはきっとみんな高速処理ができるんだろう。じゃあ何をどう訓練すればいいんだ???』

 

ここから前に進めない中級ジャズギタリストはかなり多いのではないでしょうか?

結論からいうと、ここから前に進むのは不可能です。

 

それもそのはず、そもそも上記の①~④の手順でコードトーンを使うことは不可能です。

プロだからそれができるのではなく、そもそもコードトーンを実践で使える人は①~④の手順をいちいち踏んでいないということです。

じゃあどうしているのかというと、そこは人それぞれアプローチが違うと思いますが、間違いなく言えることは、アドリブしている最中にいちいち『今はC△7だからCEGBで……』などと考える時間はプロだろうがアマチュアだろうがないということです。

プロだからその処理時間が速いということは一切ありません。

 

頭の中で記号を算出する時間がないということは、考える要素を切っていくしかありません。

いかにコードやコードトーンを考えずに、瞬発的にコードトーンを使っていくか、ここが鍵となります。

もちろん僕が教室で教えているコードトーンの使い方は、この問題をクリアしています。

 

余談ですが、アドリブにしろコードワークにしろ、どっちかというとプロの方が野蛮で行き当たりばったりであることが多いと思います。

特にバップ全盛期のソロなどをよく聴くと、なんでここでこれが出てくるんだというような謎のフレーズがあったりします。

むしろアマチュアの方が理性的で論理的だったりします(だからつまんない)。

ジャズのアドリブは、成熟すればするほど理性のタガを外す必要があるのかもしれません。