DJ、特にヨーロッパに多いEDM系とクラシックって真逆の音楽だと思いますよね?
個人的には、このふたつは直結していると考えています。
結論から言うと、DJって指揮者なんですよね。
一人の人間が音楽全てをコントロールしているという点で。
クラシックが根付いているヨーロッパでは、楽器を持たないミュージシャン(指揮者)は昔から当たり前に存在しているし、尊敬されています。
だから楽器を持たずに音楽を奏でるDJに対して、観る側の不信感や、やる側の罪悪感も最初からないのでしょう。
日本でDJが認知されはじめたときは、「あいつ楽器持ってねーじゃん?」「音楽かけてるだけでミュージシャン? ふざけんな!」という考えの人が大半でした。
たぶん今でも一定数いるでしょう。
同時に「指揮者って何してんの?」「楽器持たずに棒振るだけなら誰でもできるっしょ?」「指揮者はミュージシャンじゃないよね」という意見もいまだにあります。
アメリカではDJは早くから存在していましたが、どっちかというとMCの後ろで音楽をまとめる職人的な立ち位置に収まっています。
これもヨーロッパほどクラシック文化が根付いていないことによるのでしょうか?
ヨーロッパで盛んなDJやメタルは、クラシックへのカウンターカルチャーのようで実は奥深いところで共通し、脈々とクラシックを引き継いでいるものがあったりするので、文化とか伝統っていろんな意味で根深いものだなあと改めて思います。
関ジャムで解説されていたんですが、日本のヒットソングは歌詞が575のリズムでできているというのも同じ文脈ですね。
J-POPと俳句や和歌なんて全然関係ないようでいて、実は脈々と引き継いでいるようです。
例えば「残酷な天使のテーゼ」の歌詞。
残酷な(5)
天使のテーゼ(7)
窓辺から(5)
やがて飛び立つ(7)
ほとばしる(5)
熱いパトスで(7)
思い出を(5)
裏切るなら(6)
……
最後だけ6ですが。
あとイギリスで音楽革命がよく起こるのも、産業革命なんかと関係がありそうです。
お堅い考察になってしまいましたが、音楽は面白いですね。