八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

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お墨付きをもらわないと価値を判断できない人は芸事で生き残れない


八幡謙介ギター教室in横浜

25~6年ギターを弾いてきましたが、その中で折に触れ「ん?」と思う人がよくいました。

それは、誰かのお墨付きをもらわないと価値を判断できない人です。

自分より上の人にしょっちゅう「誰それって上手いんですか?」とか「このアルバムってどうなんですか?」「○○って△△ですよね??」と質問し(時にはそれとなく、探るように)、その返答次第で自分の発言をコロコロ変える人。

一方、自分より下の人には「誰々さんがこう言ってた」と上の人の意見を盾に反論を封殺する人。

流石に歳とってくると回りにそういう人はいなくなってきましたが、20代いっぱいまではこういうタイプはどこにでもいました。 

そうやってお墨付きをもらわないと価値を判断できない人は、必ずどこかで消えていきます。

当たり前ですよね?

己の価値観や美意識が育っていないんですから。

もちろん、誰でもいっときそういう時期はあります。

何かをはじめたばかりの頃はみんなそんなもんでしょう。

問題は、いつそれに疑問を持ち、脱却するかです。

先生や先輩の意見を絶対視している自分、他人に価値観を左右されている自分、その価値観(プラス権威)を笠に着ている自分……。

そのくだらなさに早めに気づけたら、あとは時間がどうにかしてくれます。

まあ、それが心地良いとずっと続ける人もいますが。

 

ただ問題は、自分の価値観を提示すると必ず叩かれるということです。

仮に自分の意見が世間や業界の空気感とマッチしていても、やはり叩かれます(経験済み)。

お墨付きをもらうのに日々奔走している人は、それを熟知し、回避しようとしているのでしょう。

実際、そういう人はコミュ力、政治力に長けていましたし、短いスパンで見ればある程度の成功はしています。

しかし、10年も持たないでしょう。

逆に、自分の中に確固たる価値観を持っていれば、世の中で上手く立ち回れなくてもわりとどうにかやっていけます。

ここは僕が自信を持って言えるところです。

その、自分だけの価値観を持つためには、あらゆる物事(音楽、芸術以外も)に対して自分の意見を持ち、できるだけそれをアウトプットしていくことです。

そうすると、ちょっとずつ自分だけの価値観が形成されていきます。

するとどこかで人が興味を持ってくれるようになります。

そこまで来たら後はわりと楽です。

自分が自分でいればいいだけになるので。

 

これから芸事をやっていきたい人は、あらゆる物事に対し、まず自分はどう思うかを考えるようにしましょう。

アウトプットが怖いなら、それをノートにでも書いてみましょう。

文字にするだけでも考えがまとまってき、新しい発見があるはずです。

勇気がある人は本名でネットかリアルにアウトプットしてみましょう。

もちろん、一回や二回ではなく、何年もずっとです。

確実に友達は減りますが、その分自分の中に何かができていくのが分かります。