オーディオにはいろいろありますが、個人的に一番信用できないのはミニコンポです。
なんでかというと、そもそもミニコンポとは劣化版まとめだからです。
例えばスピーカーならスピーカー専門のメーカーがあり、技術の粋を尽くして研究開発してきた歴史があります。
アンプ、プレイヤー、ケーブルなども同じです。
そうした歴史あるメーカーの製品を組み合わせて理想の音を作っていくのがオーディオの正しい楽しみ方と言えるでしょう。
それを最初からひとつのメーカーがぎゅっとひとまとめにしたものがミニコンポです。
また、ミニコンポは対象年齢がやや低いので、味付けが濃いものが多いという記憶もあります。
僕はミニコンポ世代なのではっきりとそう言い切れます。
そして、その音を基準として育ってきました。
だからこそ、近年安くてもまともなオーディオを揃えて音を出したとき、心底驚き、感動し、また後悔しました。
この音を最初から聴いていたら……。
これが個人的な偏見でない証拠に、エンジニアさんでミニコンポを推奨する人がいないことが挙げられます。
スタジオの定番としてSONYのZS-M5というMDラジカセが使われていることは有名ですが、ミニコンポが置いてあるスタジオや、ミニコンポで作品をチェックするプロエンジニア、プロミュージシャンは見たことがありません。
自分はミニコンポで音楽を聴いているからスマホよりましだ、大丈夫だと思っている人は、実は相当味付けの濃い音を聴いていると考えて間違いありません。
いっぺんリスニング可能なオーディオショップにでも行って、いつも聴いている作品をいいオーディオで流してみると違いが分かると思います。
ジャズが好きな人は、オーディオにこだわっているジャズ喫茶に行ってもいいでしょう。