横浜ギター教室にて、作曲やアレンジなどをやりたい人にはとにかくいろんな音楽を聴きなさいとアドバイスしています。
その際、今の音楽よりも古いものから聴いていった方が効率的です。
なぜかというと、古い音楽は既に歴史の評価を受けているからです。
例えば60年代のロックとしましょう。
「60年代 ロック」で検索してパっと出てくるものは、もう既に歴史的評価が下されたものだと言えます。
だから聴いておく価値はあります。
逆に簡単に情報が出てこない音楽は、歴史に埋もれてしまっていると言っていいでしょう。
だからとりあえずはスルーしていいです。
後々60年代のロックを掘り下げたければ改めて聴いてみればいいです。
では新しい音楽ではどうか?
今なら米津玄師や乃木坂などが売れていますが、50年後に残っているかどうかはまだ分かりません。
もちろん好きで聴く分には何の問題もありませんが、音楽的幅を広げる目的で現代の音楽しか聴かないというのは危険です。
もしかしたら、自分が聴いている音楽がごっそり歴史に埋もれてしまうかもしれないですからね……。
だから音楽的幅を広げたいときは、既に歴史的評価が下ったものから聴いていくのが賢いやり方だと僕は思います。
それだけでももしかしたら一生かけても聴ききれないかもしれないぐらい膨大な音源があるので。
じゃあどこからが現代で、どこからが歴史なのか?
ざっくり言うと、今から遡って20年以内なら現代、それ以前なら歴史と考えていいでしょう。
2019年現在から見て、例えば2010年前後の音楽が今後歴史に残るのかどうかはまだ分かりませんが、1990年前後の音楽はもうだいたい歴史的価値が決定していますよね。
例えば90年代のヴィジュアル系なんて当時の大人はみんな眉を顰めて「こんなのすぐ消える」と言っていましたが、今ではJ-Rock文化の貴重な歴史として語り継がれています。
このように、今の音楽がどうなっていくのかは誰にもわかりません。
だから歴史的価値が決定した音楽=20年以上前の音楽から聴いていく方が効率がいいのです。