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ミュージシャンだけど実はライブの「一体感」が嫌い


八幡謙介ギター教室in横浜

実は僕、ライブの「一体感」というやつが苦手、というか嫌いです。

みんなで合いの手を入れたり、かけ声をかけあったり、同じ動きをしたりするのがどうも気持ち悪くて引いてしまいます。

昔からそうでした。

恥ずかしいとか気後れするというわけではなく、無意識的に全部を俯瞰で見て「何これ?」とつい思ってしまうんです。

今考えれば集団陶酔に対する警戒感もあります。

ライブで大勢の人が一人のアーティストに扇動されて陶酔しているのを見ると、『ここに飲み込まれたらヤバい!』という警戒感が働き、心が勝手にバリアを張ることがあります。

そのバリアを突き抜けて僕を陶酔させるアーティストもいましたが。

そういえばライブだけでなく、複数の人と話していてみんなが同じ意見で熱くなっているときに、一人だけ『こっちの視点もあるな…』とか『あれ、この人本心は違うけど空気に合わせて乗っかってる…』などと考えていました。

もちろんほとんどの場合は空気に合わせていましたが、たまに反対意見を言って白い目で見られたことがありました。

結局そういったある種の集団陶酔が発生する集まりからは全て距離を取るようになったのですが、今考えればそれでよかったと思っています。

 

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たぶん、僕は頭の構造がミュージシャンよりも作家や画家などに向いているのでしょう。

小説や絵画、イラストなどは作品世界を俯瞰で見られないとつくれませんからね。

そういえば高校までは画家とかイラストレーターを目指していましたし、2012年ぐらいから小説を書き始めたのも必然なのかもしれません。

 

一方で、作家さんには意外とライブの集団陶酔が大好きな人が多かったりします。

あらゆる事象を俯瞰で冷静に見つめる作業を続けていると、時々それを忘れたくなるのでしょうか?

僕と同じように、ライブの集団陶酔が実は苦手という人は、別のジャンルに向いているのかもしれません。

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