アーティストに限った話ではないのですが、ライブやイベントをやったり、教室を構えたりしたとき、ついつい来てくれた人よりも来ない人のことを考えてしまいます。
例えばキャパ100のライブで一生懸命頑張って70人入れたとき、つい入らなかった30人のことばかりを考えてしまいます。
あと30人呼べたら満員になってハクがつくのに…。
あと30人入れるにはどうしたらよかったのか…?
その気持ちはわかりますが、それではせっかく来てくれた70人はどうなるのでしょうか?
来て当たり前でしょうか?
そんなことはありません。
例え一人でも、知り合い数人でも、自分たちのライブを観にきてくれたということには価値があります。
じゃあまずその人たちを満足させるという気持ちがあれば数が増えるのは時間の問題でしょう。
そうではなく、いつも来てくれなかった人、買ってくれなかった人、動画にコメントくれなかった人…そうした人のことばかり考えていると、来てくれた人、買ってくれた人、コメントくれた人は当然しらけてきます。
だからいつまでも客が増えない、売り上げが伸びないのでしょう。
僕もギター教室を運営していて、長いこと来ない人のことばかりを考えていました。
どうしたらもっと人が来るのか?
そんなことばかりを考え、キャンペーンや割引などを打ち出しては生徒獲得に励んだことがありますが、いずれも大した成果は出ませんでした。
その後、いつからか上記のような考えに至り、キャンペーンや割引をやめ、システムを分かりやすくし、来ない人よりも来てくれた人が快適に通えるよう工夫してきました。
すると少しずつですが生徒さんは増えるようになりましたし、継続してくれる人も多くなりました。
レッスン動画を消したのも同じです。
以前は役に立つトピックを動画にし、こまめに出していたのですが、あるとき全て消しました。
ひとつは、それで分かったような気になり横浜のギター教室に教室に来なくなる人がいるようだと感じたこと。
もうひとつは横浜ギター教室に来てくれた生徒さんがもっと利益を得られるようにするべきだと思ったからです。
実際に「お金払って習ったことを公開しないでほしい」といった苦情は聞いたことはありませんが、せっかくお金を払って時間を作って教室に通っているのに、同じことを無料で動画にして公開されているとやっぱり損した気分になると思います。
なので動画は消し、それ以降大事なことは教室だけで教えるようにしています。
もちろん教室に来てくれた人には何一つ包み隠さずに教えています。
SNSをやめたのも同じ理由です。
やはり、教室に来てる人だけが質問や相談ができるという状況にした方が生徒さんもより満足するだろうなと感じたので(まあSNSの件は他にもいくつか理由はありますが)。
もちろん、教室に行かないと質問すらできないとすることで新しい生徒さんを獲得したいという気持ちもありますが。
ドキっとした方は、来ない人から来てくれた人に視点を変えてみましょう。
ちょっとずつですが何かが変わっていくと思います。