ピッキングの研究をずっと続けていますが、ここ数ヶ月問題が発生し、それをクリアする過程で改めてわかってきたことがあります。
ピッキングで行き詰まる原因の多くは、ピッキングのラインを二次元で捉えているからです。
言い換えると、ピッキングを線で捉えているのです。
それを三次元、空間の中でどう動いているか、どう動くべきかという風に捉え直すと突破口が見えてきます。
ピッキングを線で捉えてしまう原因は、おそらくギターの弦が線に見えるからでしょう。
その線(ギターの弦)に対してピックでどういう線を引くか、というのがピッキングだと思ってしまいますが、実際はギターの弦は三次元の存在だし、それに対するピッキングもまた三次元で動きます。
そこをしっかりと把握した上でピッキングのラインを見定め、そのラインを描くために最適な身体操作を捻出することでフォームが確定します。
ここまでは音楽以前の物理の問題です。
ここから先はサウンドやジャンル、要求されるテクニックなどでフォームが変化していきます。
ギターの弦とピッキングを三次元で捉えると、途端に想定できるピッキングのラインが増えます。
その中で、ジャズ向けのライン、ロック向けのラインなどがあるということがぼんやり見えてきました。
まあ詳しいことはまだ企業秘密ですが。
追記:「ギタリスト身体論3」2021年12月18日刊行。