以前から思っていたことですが、50代以上の日本人音楽愛好家(プロ、アマ問わず)は、音楽に対してある特徴的な嗜好を持っています。
それは、再現への異常ともいえる欲求です。
よくあるのはジミヘンやスティーヴィー・レイヴォーンのサウンドを再現したいというもの。
自分のサウンド、自分のプレイそっちのけで再現に没頭し、それが仕事になっている人もいますが、ほとんどの人はやはり50を過ぎていると思います。
僕は今年で40歳ですが、何かを再現したいとかそれを仕事にしたいとは全く考えてもいません。
僕より少し上の人たちはちょっと再現への欲求が強いかなと思いますが、一回り上がるともう価値観が完全に変わっているのが不思議です。
そういえば今50代の有名ミュージシャンも、新しい音楽を切り開くのではなく自分たちの若い頃からの演奏やパフォーマンスを再現し続けようとしているケースが多いような気がします。
では自分も50過ぎたらそうなるのかというと、おそらくならないでしょう。
今50代の人が過ごしてきた時代に何か強烈に再現したくなるものが多かったのではないかと思います。
だから何だという話ですが。