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ギターのフレットの高さとメリット


八幡謙介ギター教室in横浜

ふと思い立って、フレットの高さが違う2本のギターで同じフレーズを弾き比べてみました。

普段めんどくさいのであんまりそういったことはしないのですが。

で、改めてフレットが高い方が弾きやすいと感じました。

まあこれは通説として言われていることなのですが、では具体的に何が弾きやすくなっているのかを掴むために、さらにあれこれ弾いてみました。

すると以下のことが分かってきました。

 

まず、フレットの高さと押弦の関係ですが、これはめちゃくちゃ感覚を研ぎ澄ませてようやく分かるレベルです。

押弦が強い人はフレットが高くても低くても同じに感じるでしょう。

また、演奏する音楽がそれほどシビアなテクニックを要求しない場合もフレットの高さはあまり気にならないはずです。

イングヴェイの難易度の高いフレーズで弾き比べてみると、明らかにフレットが高い方が弾きやすいと感じられました。

一番違いを感じたのはチョーキングとビブラートの感覚です。

 

フレットが低いと、チョーキングやビブラートをかけるのにそこそこしっかりと押弦しておかないとかかりが甘くなったり指が外れたりします。

だから、せっかくソフトに押弦しているのに、チョーキングやビブラートのときだけちょっと強く押さないといけなくなり、そこで軽い力みが発生してしまいます。

その力みは、速弾き系だと遅れにつながります。

一方高いフレットだとソフトな押弦のまま軽くチョーキングやビブラートができます。

だから腕へのストレスが少ないまま弾き続けることができるし、速弾きもしやすくなります(ただ単に速くなるというだけではなく、ビブラートもかけやすくなるのでより音楽的にフレーズを弾くことができる)。

 

もちろんこれらは相当注意して弾き比べたときに分かったことなので、同じギターをずっと弾いていたらそれに慣れてメリットもデメリットも気づかないでしょう。

興味のある人は一度楽器屋さんなどでフレットの高いギターを弾いてみましょう。

 

余談ですが、以前弾いたイングヴェイモデル(ジャンボフレットにスキャロップ)はフレットが高すぎてビブラートしたら勢い余って弦がネックから外れました。

フレットが高すぎるとそれはそれで弾きにくいようです。