海外経験のあるミュージシャンは必ず「日本の観客は甘い」と言います。
演奏がつまらなくてもお行儀よく聴いて、きちんと拍手し、演者を称えます。
それがどれだけミュージシャンを甘やかし、勘違いさせているかも知らずに。
先輩ミュージシャン(還暦以上)の話を聞くと、昔は日本でもつまらないことをやれば客席から一升瓶が飛んできたり、客が罵声を浴びせてきたそうです。
それがいつからかお行儀よくなってきたのでしょう。
演者側から言うと、お行儀のいい観客ほどやりやすいものはありません。
しかし、そのやりやすさはすぐにミュージシャンを甘えさせ、堕落させます。
そうやってお行儀のいい観客に甘えてダメになってしまったのがジャズミュージシャンです。
ライブがつまらなかったら曲の途中だろうがすぐ帰りましょう。
投げ銭なら払わなくて結構です。
演者さんに失礼なんて思う必要はありません。
失礼なのは金を取ってつまらない音楽をやっている方です。
そして、あなたがつまらない音楽をお行儀よく聴き、きちんとお金を払った分、日本の音楽がダメになっていくと考えるべきです。
もちろんマナー違反や迷惑行為はダメですよ。
ですが、客としてつまらなければつまらないという意思表示はするべきです。
そうした意思表示を受けて、ミュージシャンは強くなっていきます。
音楽ファンの方は、どうかミュージシャンを甘やかさないでください。