八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

ジャズに人を集めるヒント


八幡謙介ギター教室in横浜

以前とあるジャズクラブのオーナー(正確な情報は伏せます)から連絡があり、僕の視点からジャズクラブの経営やミュージシャン側の意見などを話してほしいと言われたので、横浜ギター教室にて思うことを全部お話しました。

「ジャズに人が集まらない理由」刊行後のことです。

ジャズに人が集まらない理由

ジャズに人が集まらない理由

 

いろいろお話した中で、結局新規顧客をどう獲得するかが明暗を分けるだろうという結論に達しました。

そこで僕が提案したのが、ジャズ初心者向けの説明付きライブです。

 

個人的にジャズという音楽そのものが世間から敬遠され嫌われているとは感じません。

なぜなら、ちょっと小洒落たラーメン屋や居酒屋などのBGMはジャズと相場が決まっているし、アニメや映画などでも大人の雰囲気を醸し出すシーンは必ずジャズが使われます。

世間でもジャズというと大人、かっこいい、渋いというイメージはあると思います。

ではなぜそんなジャズに人が集まらないか?

それは分からないからです。

しかもジャズ界はそんなわからない人たちにひどく冷たくしています(たぶんわざと)。

ではその「わかりたい」という需要に対し、「じゃあ教えてあげるよ」という供給をライブとして(上から目線ではなく客商売として、またエンタメとして)提示したらたぶん人は集まるでしょう……というのが僕のアイデアでした。

お客さんをジャズ初心者(リスナー、プレイヤー)限定にし、バンドはただ演奏するだけでなく、これから演奏する楽曲の仕組みや、アドリブをどうやっているか、それぞれのプレイヤーは何を考えて弾いているのか、などなどを先に(あるいは後に)説明する。

譜面もミュージシャンと同じものをお客さんに配り、ミュージシャンはこれをこうやって読んでいるんですよと解説する。

はっきりいって、これをやりたがるジャズミュージシャンはなかなかいないでしょう。

めんどくさいし、手の内を明かすようでちょっと恥ずかしいし、そもそもしゃべるの苦手だし、自分だって一生懸命勉強したし…。

しかしそれは供給側、売り手側の怠慢であり、態度として傲慢です(そもそもジャズなんて売り手市場でもなんでもないのに、なんでこんな傲慢な態度が取れるのかがわかりません)。

初心者としては1回でもそうやって説明してもらえれば何が起こっているのかわかってくるし、こんなありがたいことはないと思います。

ずっと憧れていたジャズに自分もちょっとだけ触れられたという喜びは、必ずお店やミュージシャン、ひいてはジャズ界にフィードバックされるはずです。

 

こんな風にジャズに人を集める工夫はいくらでもできると僕は思います。

それせず、ミュージシャンは集客もせずただただクラブを回って初見ライブをするだけ、お店はいつものミュージシャンをブッキングするだけ……それでは衰退するのは当たり前です。

 

潜在的顧客のニーズを丹念に調べたら、工夫するべきところは必ず見えてきます。

もちろん、旧来の方法で続けるならそれはそれで僕には全く問題ありませんが。

 

こういった話に興味あるジャズ関係者の方はよかったら教室にお越しください。

通常レッスン料金でアドヴァイスさせていただきます。