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感想
ラッパーnas(ナズ)の生い立ちからデビューアルバム「illmatic」までを追ったドキュメンタリー。
名前は知っていたが聴いたことはなかったので新鮮だった。
アメリカのヒップホップ界隈では相当評価が高いらしいが、日本ではオリジナルのリリックが分からないのと、翻訳から意味を理解できても現実感が湧かないことからあまり知られていないのかも。
ゲットーに生まれながらも明るく健全な家庭に恵まれ、学校はドロップアウトしたものの知性を失わずに育ち、やがてラップ(特にリリックがすごいらしい)で頭角を現すというわりとありがちなサクセスストーリーだが、こういったヒップホップものに多い暗さ、陰惨さがあまりなく、黒人の悲惨な状況をリアルに描きつつも比較的明るい雰囲気がある。
最後に大学に招かれて***(詳しくは本編で)というところはジーンときた。
いわゆるラップで成り上がって女をはべらしてどうのこうのといった即物的ではない、真面目なアメリカのラッパー像を垣間見ることができる。
NAS/タイム・イズ・イルマティック 配信、BD