ジャズ以外の音楽でも、ソロはアドリブで毎回違ったことをやる人はいます。
また、そういった演奏に対して理解のある人も多いでしょう。
しかし、伴奏は毎回必ず同じことをやるケースがほとんどです。
ロックミュージシャンに伴奏を毎回自由にやっていいよと言っても「???」となるでしょう。
しかし、ジャズの場合は伴奏も毎回違います。
ただ、最初からそうだったのではなく、やはりビバップ時代(1940年代~60年前半あたり)に「伴奏も好きにやっていい」という不文律が成立したようです。
これは当然といえば当然かもしれません。
アドリブが<逸脱>し、アウト(音を外す)しはじめたので、従来の決まったことだけをやる伴奏では対応しきれなくなったのでしょう。
ジャズを聴き始めた段階ではまだ伴奏までは注意が回らないでしょうが、とりあえず伴奏もソロに合わせて即興で行っていると認識しておきましょう。
また、伴奏がソロに対して何かを示唆するような場合もあります。
これも最初はわかり辛いと思いますが、いずれまたじっくり解説します。
ほとんどの音楽は各パートに役割がきっちり振り分けられており、その役割を全うすることで音楽を成立させますが、ジャズの場合は役割から<逸脱>することではじめて成立するというめずらしい性質を持っています。
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