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【横浜ギター教室】講師八幡謙介が横浜でのギターレッスンや音楽について綴るブログ。ジャズ多め。



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ジャズの初心者がヴォーカルジャズを聴くときの注意点

サウンドハウス

ロックやポップスをずっと聞いてきた人が何かのきっかけでジャズに挑戦してみようとし、インストは難しそうだけど歌ものなら入ってくるだろうと思って、有名なジャズヴーカルアルバムをいくつか選んで聞いてみたとします。

その時に、多くの人は次のような感想を持つそうです。

それは…

 

何について歌っているのかわからん??? 

 

実際そういったことを言われてこちらも「?」になったことがあるのですが、よくよく話を聞いてみると、なるほどなと腑に落ちることがありました。

 

ロックやポップスの歌詞には概ねメッセージやストーリーがあります。

政治や人種問題について歌った内容、反戦歌、恋愛ものなら男女が出会い愛を育んでいくストーリーなどが歌詞として展開されて行き、多くの場合はオチまでちゃんとついています。

リスナーはそれを音楽と共に追いながら自己投影をしたり、共感したりして楽曲を楽しみます。

しかしジャズの歌詞はそういったものではありません。

そもそも、ジャズの歌はサイズが短いので、ストーリーを組み立てる余裕がありません。

またジャズの歌詞はどちらかと言うと文学としての詩に近いので、現代的な歌詞よりも行間が広く、その分抽象度が高くなっています。

そのせいで翻訳が難しく、何十年も間違って解釈されてきたスタンダード曲もあります。

「なぜ?」といわれても、そういうもんだとしか言えません。

とにかく、ジャズの歌詞は現代(ざっくり言うと60年代以降)のものとは全然違うのです。

 

もちろん、ちゃんと読み込むと美や普遍性が見えてきますが、現代のものよりも淡くて抽象的でわかり辛いのは確かです。

それを知らずに現代的な要素を求めてヴォーカルジャズを聴き、メッセージやストーリーが汲み取れなかったために「ジャズは難しい、わけわからん」と感じてしまう人も多いのではないでしょうか? 

それはちょっと筋違いです。 

 

これからヴォーカルジャズを聴く人は、歌詞のメッセージやストーリーを期待しないでください。

ほとんどのジャズスタンダードは、歌詞に社会的なメッセージや映画・ドラマのようなストーリーを組み込むという文化が生まれる以前に作られた音楽です。

だからそんなものはありません。

 

じゃあ何を楽しんだら良いのかというと…「これ」と明確に言えないところが歯がゆいのですが。

とりあえずは、ジャズ聞いてる大人な自分に酔っておけばいいんじゃないかと思います。

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