前回のおさらい。
・ギタリストのファンの半数以上はギタリスト(志望)
・ギタリストはそういった顧客を逃さないため(個人レッスン、セミナーへの勧誘、共演、自分の店への出演)、一般層よりもギタリスト受けを狙う
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そうして、ギタリストがギタリスト向けに音楽をつくり、演奏していくとどうなるでしょう?
当然、一般的な音楽ファンは「よくわからない」と離れていきます。
そして、アーティスト側も、一般層が離れていくことで、最大の顧客であるギタリスト(志望)により強く依存していきます。
するとさらに一般客離れが進み、さらにギタリスト(志望)に依存し……という負のスパイラルが起こります。
ギターミュージックがいつまでたってもポップに進化できない原因はここにあります。
さて、一般客が離れていくとどうなるか?
今度はファンの選民思想が増大していきます。
こんなに素晴らしいギタリスト(テクニカルで難解、一般人に媚びず孤高の道を突き進む……という風に見えている)なのに、世間は理解しようとしない、しかし俺たちは彼の素晴らしさをよく分かっている、だから俺たちの価値感は素晴らしい!俺たちの価値感は高尚だ!一般人は近寄ってくんな!にわかあっち行け!
こうして、自分たちファンを「選ばれし民」であるかのように錯覚し、他者を攻撃し始めます。
ここでさらにまた一般客離れが加速していきます。
まあ、どこの世界でもオタクが集まるとだいたいこんな感じになっていきますが。
ギタリストの最大のファン層がギタリストであるという不幸3