八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

スイングの練習方法とその捉え方


八幡謙介ギター教室in横浜

ジャズにはジャズ特有のリズムがあり、それをswing(スイング)と呼びます。

これがなければジャズとは言えない、というぐらい重要な要素です。

今回はスイングの練習方法とその捉え方、僕なりの考え方をレクチャーしたいと思います。

もちろん、これが絶対ではなく、いち方法論にすぎませんが。

リズムの習得には、歌うのが一番です。

色々と実験した結果、最もスイングを感じやすいのは「ダーカ・ダーカ・ダーカ」という歌い方です。

よくある「ターンターカ・ターンターカ」というのはシンバルで演奏するフレーズであり、ある意味表面的なものです。

「ダーカ・ダーカ」と歌った方が、より深いところでスイング感を感じられる気がします。

ちなみに、裏拍とかは全く気にしなくて結構です。

 

 

「ダーカ・ダーカ」をスイングさせていく方法

これは意外と簡単です。

「ダー」をめいっぱい伸ばします。

イメージ的には「ダーーーーーカ・ダーーーーーカ」という感じです。

すると、”カ・ダ”の間が自然と短くなります。

また、こうすることによって4分音符が膨張してくれます。

もちろん、伸ばしすぎるとタイムが崩れますが、今はスイング感を感じたいだけなのでそこは無視してください、

 

1拍を「ダーーーーーカ」とめいっぱい伸ばすと、自然と顎が前に出ます。

そして「カ」で顎が戻ります。

これがよく言われる「鳩の首」です。

この「鳩の首」は、胎内にあるスイング感が起こす現象です。

これだけ真似しても何の意味もありません。

逆に言えば、「ダーーーーカ・ダーーーーカ」と深くスイングを感じていれば、勝手に「鳩の首」になっているので、特に何も考える必要はありません。

 

 

違和感を感じる

これは以前から言っていることですが、スイングを心地よく感じているうちはスイングしていません。

なぜかというと、スイングはそもそも日本人にないリズムだからです。

それを日本人である我々が「心地よく」感じているということは、日本人なりにスイングしている=ちゃんとスイングできてないということです。

全く異なる文化を本当の意味で体現する際、絶対に違和感が発生します。

西洋人が着物を着て、畳の上に正座をし、作法通りにお茶をすするとき、”心地良い”とは感じません。

痛い、気持ち悪い、疲れる、むずむずする……など、それが日本の正しい作法であればあるほど、より強い違和感を感じるはずです。

それと同じで、日本人が異文化である”スイング”を正しく体現できているときは”違和感”を感じていないとおかしいのです。

仮に違和感がなく、”心地良い”と感じていたら、それは日本人なりのスイングだということです。

もちろん、それでよければ問題ありませんが。

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