八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

表現、創作、プロ

本気で子供をミュージシャンにしようとする親は、音大までじゃなく一生面倒見る覚悟をしてほしい

今もクラシックの世界では、子供をミュージシャンにしようと、3歳ぐらいから音楽教育をはじめる親が存在します。 たまにロックやジャズにもそういう親がいますが、クラシックがほとんどでしょう。 それ自体は各家庭の方針なので別にいいんですが、ひとつだ…

結果論だけど、挨拶と報告ができない人はあと一歩のところでプロになれない

僕は挨拶にはあんまりうるさい人間ではありません。 挨拶の重要性を説く人が日常的に暴力を振るっていたり、自分に挨拶をしなかったというだけでその人の人間性を全否定している輩を見てきたので、きちんと挨拶できる人がそれだけで人間的に素晴らしいとはあ…

近い将来、プロに金払う意義が再認識されるだろうから、プロになりたい人はちゃんと勉強しといたほうがいい

2021年現在は、アマチュアの時代です。 正確に言うと、プロとアマの垣根がなくなった時代。 誰でもいきなりYOUTUBEで自己主張でき、技能販売サイトで仕事が取れる時代に、もはやプロもアマもないというのが今の感覚でしょう。 僕もYOUTUBE動画を観るとき…

ミュージシャンが”あるレベル”を突破するためには、別次元から音楽を見る能力が必要となる

楽器を練習し、だんだんレベルが上がってきてそれなりに活動できるようになってきたとします(プロかどうかは別)。 すると、どこかの時点で、必ず見えない壁が現れます。 技術も知識もそれなりにあるし、活動もできている。 でも、何か違う。 違うことはざ…

社会とアーティストの関係を”そっち側”の論理から考えてみる

小山田圭吾氏の炎上騒動で、僕は「アーティストなんて多かれ少なかれ”そっち側”」と書きました。 k-yahata.hatenablog.com 一定の反響があり、その中で『お前もミュージシャンなら”そっち側”の考えをもう少し詳しく書くべきだろう』という意見が散見され、確…

私的美学と、アーティストの悪をどう受け止めるかについて

美は黒に咲く 社会や人をざっくりと白と黒に分けるとします。 白は「いい」、黒は「悪い」というイメージです。 個人的に、こうした二元論は嫌いなのですが、今回はあえてここからはじめます。 芸術はどっちに属しているかというと、黒の方です。 なぜなら、…

オリジナルになりたい人は、純粋に「作品と自分」という関係性を構築した方がいい

今は、「自分はどう思うか」を考えることが難しい時代だといえます。 例えば、ある楽曲があるとしましょう。 それについて、世間の総意を簡単に知ることができます。 レビューに目を通せばだいたい平均的な感想が知れるし、SNSを検索すれば、だいたいのとこ…

イメージとパーツ(フレーズ、コード、サウンド)のマッチングをしてみよう

前回、イメージが大事だという話をしました。 k-yahata.hatenablog.com では、ある程度楽曲に対してイメージが持てたら、そこからイメージとパーツのマッチングをしてみましょう。 パーツとは、自分が持っているフレーズ、コード、サウンド、奏法などです。 …

アマチュアの人と仕事をしたときにうんざりしたこと

現代はアマチュア全盛時代と言ってもいいでしょう。 プロとアマの垣根がもうほとんどなくなり、ちゃんとした事務所に所属したり、その道で生きていく覚悟を決めなくても専門職で代価がもらえる時代です。 僕も電子書籍でその恩恵を被っている一人です。 ただ…

自分がクリエイターに向いていているかどうかを判断する方法

音楽、小説、漫画、そして動画など、クリエイターになりたい、でも向いているかどうか分からない……と悩んでいる人は多いでしょう。 そこで、僕が考えるクリエイターに向いている人をお教えします。 ちなみにここで言う「向いている」の定義は売れるとか有名…

作曲やる人はサプライズ転調の寿命をしっかり見極めといた方が良い

J-POPの十八番といえば、サプライズ転調です。 意味分からんところでいきなり転調するアレです。 ざっくり言うと小室哲哉が元祖でしょう。 小室さん作曲の乃木坂46「Route246」でもイントロで転調してますねw これぞ小室節、小室転調といった構成です。 y…

「そのコードなんか歌いにくい」に対応できないギタリストはサバイバル能力ないと思っといたほうがいい

当たり前ですが、ギターはコード楽器です。 また、コードを弾ける楽器というのは、意外なほど少ないものです。 一般的な楽器としてはギターとピアノぐらいでしょう。 そうなると当然、コードに対するスキルが求められます。 ただ、ギタリストは他楽器の人が…

楽器を演奏するとき、プロはアマチュアより脳をたくさん使えているのか?

楽器を演奏する人、プロを目指す人は、一度はこういったことを考えたことがあると思います。 プロはアマチュアよりも演奏時に沢山の事を処理している。だからきっとプロは脳の容量(処理能力)が自分よりも高いんだ。だから自分もそうならなければプロになれ…

何者かを目指している人は自分を消す努力をしよう

何かを学び、オリジナルを目指す過程で絶対に必要なのは、自分を消すことです。 自分の意思、好き嫌い、(今持っている)個性、その他あらゆる”自分”を一度消さないと一人前にはなれません。 ではまず、自分を消さないとどうなるかを考えてみましょう。 自分…

政治を語るアーティストより政治を語らないアーティストの方がよっぽど政治巧者である

近年、アーティストや芸能人(以下総じてアーティスト)がSNSで政治を語る場面が増え、その都度議論となっています。 「アーティストが政治を語るな」 「いや、アーティストだって政治を語って当然」 個人的には後者の意見に賛成ですが、よくよく考えてみる…

いいものを知るためには悪いものも同時に知っておくべき

横浜ギター教室のレッスンでよく言うことですが、いいものを知るためにいいものだけに接していても意外とその良さが分かりません。 例えば、最初からいいステレオでしか音楽を聴いたことがない人は、その音の良さが分かっていません。 いいものは、悪いもの…

好きなことで食っていきたい人ほど自分を疑う必要がある

好きなことで食っていきたいという人はたくさんいると思います。 そういう人に対し「自分を信じろ!」とアドバイスする人がいますが、僕からすれば無責任極まりないと感じます。 好きなことで食っていきたければ、自分は徹底的に疑うべきです。 でないと必ず…

音符の伸縮を理解すれば音楽の表現力は確実に上がる

音符というものは正しく演奏するべきだとされています。 まあ最初はそれでもいいと思います。 しかし、あるレベル以上になるとその正しさは疑ってかかったほうがいいでしょう。 なぜかというと、音符の弾き方が正しい故に表現が不十分となることがあるからで…

ロックはこれから20年かけて、じわじわと、確実に死んでいく

先日、エディ・ヴァン・ヘイレンが65歳で亡くなりました。 k-yahata.hatenablog.com 僕にとってこれは、単なるギターヒーローの死ではなく、終わりの始まりに思えてなりません。 というのは、今後10年から20年で間違いなくギターヒーローたちが亡くな…

今まで観た舞台の中で一番良かったのは故 室伏鴻の舞踏

もう10年以上前になりますが、いろんなジャンルのダンスを見せる舞台イベントがあり、知り合いの誘いで観ました。 そこに舞踏の室伏鴻さんも出演されていました。 舞踏とは、土方巽氏が創始したコンテンポラリーダンスの一種で、おどろおどろしさを基調と…

これからのギタリストに必要なのは、ギターを普通の楽器として弾ける能力

エレキギターはかつては音楽の中心でした。 音楽はギターのために存在し、ギターが音楽そのものを生み出す力を宿していた時期が長く続いていました(もちろんジャンルによっては異なりますが)。 しかし、その時代はもう終わりました。 ギターはアンサンブル…

アーティストを目指している子に対し、寛大な心で待ってあげることも大切

一見無駄な時間も… アーティストを目指している人は、たいてい一人前になる過程で一見無駄に見える時間を過ごしています。 空いている時間でバイトでもすればいいのに働かないとか、本ばっかり読んでる、本業と全然違うことをやってる…などなど。 しかし、得…

プロとアマチュアの間にある一線とは? それを越えるには?

習作とは? 習作とは、課題のための創作、練習のための創作です。 また、私見ですが、本気で創作してはいるけどまだ一人前になっていない段階を「習作期」と呼びます。 要は、初心者からそこそこ上達して、一人前になる手前までの段階です。

あと10年以内にミュージシャンはこぞって田舎に住むようになる

ちょいちょい書いてるミュージシャンの未来シリーズです。 僕はあと10年ぐらいで都会からミュージシャンが消えると考えます。 もちろん全員いなくなるということはないでしょうが、半分ぐらいは田舎に散っていくのではないかと思います。 といっても夢破れ…

音楽で成功する方法は簡単

「音楽で成功したい」と考えている人はたくさんいると思います。 横浜ギター教室にもそういった方が定期的に来られます。 成功の定義はとりあえず置いておくとして、音楽で成功するための方法はとてもシンプルで誰でもできます。 誰かの役に立つことをすれば…

プロに「なんかやって下さい」は失礼だと認識した方がいい

関西や横浜のギター教室で定期的に「なんか弾いてください」とか「ジャズ弾いて」「速弾き見せて」と言ってくる人がいます。 僕はこういうのは好きじゃありません。 前はしぶしぶ対応していましたが、今は断っています。 自分の存在とか歴史を軽んじられてい…

バズやSEO評価を狙って創作しても見透かされるだけ

バズやSEO評価を狙った創作やパフォーマンス 現代ではバズやSEO評価を狙ったコンテンツの創作、パフォーマンスが当たり前とされています。 もちろん僕もSEO評価を気にしてこのブログを書いています。 ただし、あんまり狙いすぎないようにはしています。 特に…

アーティストの反抗も結局は健全な社会の恩恵に過ぎない

東京事変ライブ決行批判に対する意見 先日椎名林檎率いる東京事変が、コロナウイルス感染拡大における政府のイベント自粛要請下において、ライブを決行しました。 そのことについて僕はこちらで批判しました。

何かを目指しているなら、こういう人とはさっさと縁を切っておこう

ミュージシャンや漫画家、ダンサーなど何かを目指している人にとって、関わるだけ無駄な人種が存在します。 反面教師になるならまだましですが、無駄な付き合いで貴重な時間を浪費し、そのせいで目標が遠のいてしまうことが多々あります。 以下、付き合うだ…

音楽活動における楽しみは、自分の中に作るのではなく他人の反応から見つけるべき

音楽活動と「楽しみ」について。 完全に趣味で自分が楽しむだけなら何をしてもいいです。 ただ、動画を出したい、ライブがしたい、楽曲提供したいなど、他者や社会に対して音楽活動をする場合、「楽しみ」をどう捉え、どこに見いだせばいいのか? よく『音楽…