八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

2015-01-01から1年間の記事一覧

ジャズギターがつまらない理由 13 難解であることがアイデンティティとなっている

ジャズギターは、ジャズの中でも存在感を示すことが困難な楽器です。 そのため、他の楽器の特徴を模倣し、「ほら、ギターでもできるよ」とある種の虚勢を張ることで自己主張を続けてきました。

ジャズギターがつまらない理由 12 衣装がダサい

「ジャズに人が集まらない理由」でもジャズミュージシャンのダサさを書き、一定の反響がありましたが、僕はその中でも特に、フュージョン系ジャズギタリストの衣装のダサさには昔から辟易してきました。

ジャズギターがつまらない理由 11 他楽器への対抗意識から生まれる取って付けたような演奏

これまで、ジャズギターはそもそもジャズの中でポジションが中途半端であることや、機能的に他の楽器と同じようなことから「なんでもできる」と勘違いしやすい、ということを書いてきました。 さらにジャズギタリストには、なぜか他楽器への対抗意識が強いと…

ジャズギターがつまらない理由 10 ジャズはパフォーマンスを免除されているという勘違い

①ロックを始める ②ライブなどの活動を行うも、ロックのパフォーマンスになんとなく疲れてくる ③ジャズを知る ④ジャズならロックみたいにパフォーマンスしなくてもいいと勝手に解釈 ⑤ジャズギタリストになる

ジャズギターがつまらない理由 9 ギターデュオという、ギタリスト以外誰も興味ないフォーマット

ジャズは様々なフォーマットで演奏されます。 最もポピュラーなのは、ウッドベース、ドラム、ピアノ、そして管楽器です。 それ以外にも、大所帯のビッグバンド、ドラムレストリオ、デュオ、ソロなどがあり、好みが分かれるところです。 そんな中ジャズギタリ…

ジャズギターがつまらない理由 8 実はギターではスゥイングし辛い

ジャズには独特のリズムがあります。 それがスゥイングです。 分からない場合は、シャッフル(タッカタッカと跳ねるリズム)と似たようなものだと思ってもらって結構です。

ジャズギターがつまらない理由 7 なんでもできるという幻想

ジャズギタリストは「何でも屋」です。 通常のソロやバッキングに加えて、ピアノのような複雑なヴォイシングを使ったり、ベースラインを弾いたり、パーカッションのようなアタックを加えたり、さらにはそれらを同時に行うことも可能です。 しかし、これらは…

ジャズギターがつまらない理由 6 内輪ノリが過ぎる

ジャズギターは、楽器の構造上、あるいはサウンドの性質上、どうしてもジャズの中心的な楽器にはなれないということをご説明しました。 しかし、なぜかギタリストは――ジャズに対する初期衝動もないのに――ジャズの世界で圧倒的な人口を占めています。

ジャズギターがつまらない理由 5 サウンドの魅力が分かり辛い

ジャズギターの大きなディスアドバンテージとして、サウンドがあると思います。 いや、僕は大好きですよ。 ケニー・バレルやグラント・グリーンの枯れた渋いサウンドは、今聞いても鳥肌ものです。

ジャズギターがつまらない理由 4 他ジャンルのギターに対しての無意識の優越感

ギター(特にエレキギター)という楽器は、様々なジャンルの音楽に使われます。 そして、ギタリスト以外はわかりにくいかもしれませんが、ギターの世界には、どのジャンルを演奏しているか、あるいは単純にどのジャンルが弾けるかによってカーストが存在しま…

ジャズギターがつまらない理由 3 ジャズギターはあらゆる局面で中途半端になりがち

ジャズギターは、ジャズ演奏のあらゆる局面で中途半端になりがちです。 必ずそうなるとはいいませんが、そうなりがちであることは否めません。 ソロの花形はやはり管楽器ですし、ハーモニーはピアノに比べてどうしても劣ってしまいます。

ジャズギターがつまらない理由 2 情熱がイマイチ伝わらない ~ジャズギタリストの初期衝動について

芸事において、「初期衝動」とはかなり重要なものです。 生まれてはじめて観たアーティストに魂を揺さぶられ、以後その道を突き進んできた、というアーティストは大勢います。

ジャズギターがつまらない理由 1 

「ジャズに人が集まらない理由」に続き、聖域なきジャズ批判第二弾を開始したいと思います。 今回は僕の古巣といってもいいジャズギターです。

記号を越えた先に本当の音楽がある

演奏には二種類あります。 記号に支配されたものと、記号を越えたもの。 前者はいくら上手でも冷たく、遠い印象です。 後者は下手でもなにがしか伝わるものがあるはずです。

速弾き練習の盲点 力みの連鎖

フレーズは弾けるのにいざと通しでソロを弾いてみると必ず詰まる箇所がある、ということは多いかと思います。 僕もTrilogyを練習していてそういう部分がいくつかありました。 それを克服するための練習法を探っていくうちに、あることに気がつきました。

速弾きで腕を壊す可能性について

速弾きは、ざっくり言うと二種類あります。 ひとつは弾けている速弾き、もうひとつは、弾けてしまっている速弾きです。 弾けている速弾きとは、体を無理なく使い、リラックスした状態で弾けているもの。 弾けてしまっている速弾きとは、力みや無理なフォーム…

音楽は技能を証明するためのツールではない

音楽を、自分の技能を証明するためのツールだと捉えている人が意外と多いような気がします。 「自分はこんな技術を持っているよ」「こんな難しいチェンジでもすらすら弾けるよ」……そういった文脈で演奏されている楽曲は、聴けばすぐわかります。

フェンダージャパン ST62-TX 2ヶ月目

フェンジャ ST62-TXレビュー 以前購入したフェンダージャパンのST62-TX。 1ヶ月半ほど使っていると、音が少し変化してきました。

表現とは主観か、はたまた客観かという二元論について

以前こちらの記事で、『表現とは自分が”表現”という行為を行うことではなく、他者に自分の意図する感情をもたらすことが目的である』と述べました。

表現とは何か? 表現における他者の役割

表現とは何かを考えてみましょう。 表現は、必ず他者に向けて行われる行為です。 では、他者に向けて何かを行えばそれが全て表現になるのかというと、答えはNOです。

演奏技術は何のためにあるのか? 表現と技術について

連日、演奏技術や上手さについて書いてきました。 音楽は技術ではない、上手い=いい音楽とは限らない、という僕の意見に賛同してくださる方が多く、ほっとしています。

演奏の上手さと音楽の良さは切り離して考えるべき 上手い=いい、を疑おう

申し分なく上手い演奏を聴いたにもかかわらず、どうも楽しめなかった、好きになれなかったとき、人は困惑します。 恐らく、音楽に詳しい人ほど、楽器に親しんだ人ほどその困惑は強いはずです。

「演奏が上手い」が説得力を持ってしまう理由 

音楽における価値は様々で、「上手い」はその中で決して上位にあるわけではなく、時としてそれが音楽的価値を貶めてしまうこともあります。

安定的なアドリブを獲得すると、音楽から人間が消える

日本人は概ね、安定的なアドリブスキルの習得を目指します。 そして、それが習得できたときどうなるか?ということを書いておきます。

アドリブの正しい習得法 最終的な安定を目指すのではなく、安定から入って不安定を目指す

アドリブについて、ここ最近考えがまとまってきました。 まず、先日書いたように、安定的にアドリブを生産できることを目指すのは間違いです。 10年もやってれば安定には何もないということがよくわかります。

アドリブに”安定”という概念はない 安定を目指してアドリブを学ぶのはやめよう

アドリブ演奏がどこか日本人の気質と合わないのは、日本人独特の安定志向によるものだと僕は考えます。

チューニングをちゃんと合わせたのにいざ弾くと狂っている原因は?

チューニングをチューナーでちゃんと合わせたにもかかわらず、いざ弾くといきなり狂っているということがたまにあると思います。 これに関する幾つかの原因を挙げてみましょう。

ギターの練習時間が自然と増える! YAMAHA THRの意外な効用

YAMAHA THR 先日購入したYAMAHA THR10xの意外な効用をご紹介します。 と、その前に、僕はYAMAHAさんの回し者でもなんでもありません。 僕みたいなもんに天下のYAMAHAからオファーが来るはずがありませんしねw

ギターを正しいフォームで弾くと、腕の筋肉はほぐれていく

ギターのメンテを済ませ、新しいアンプも導入し、速弾き研究を再開しています。 改めてイングヴェイのトリロジーを。 今日は主に右手首の角度を探っていました。

Fender Japan ST62-TX レビュー

フェンダージャパンのストラト、ST62-TXを購入したので軽くレビューしておきます。 今回は人生初、現物を弾かずにネットでギターをポチしました。 まあ、価格帯と欲しい音、色などを総合するとこれしかないって感じだったのと、だいたいサウンドも想像できた…