ギタリスト身体論3を一旦書き終えたんですが、どうももやもやして終わった気がしないのでプリントアウトして読んでみると、久々の執筆だからか文章に贅肉がついていました。
同じことを二回言っていたり、イメージをぼやけさせるような単語を使っていたり……。
一方で、肉付きが必要な箇所がスカスカだったり。
もやもやした違和感はそのせいでした。
そのままでも意味は分かるはずですが、理解度はかなり低くなると思われます。
教則本の文章は、平易かつ簡潔でなければなりません。
なぜかというと、文章は徹頭徹尾内容の理解のために存在するからです。
文章を理解するために頭を使ってしまっては、肝心の中身を練習する前に疲れてしまいます。
内容を説明する文章は、最低限の教養があれば一発で間違いなく頭に入るように書く必要があります。
例えるなら、公共施設や道路標識のピクトグラムのようなものでしょう(トイレのサインとか、落石注意とかのアレ)。
ピクトグラムを理解するのに頭を捻るというのは本末転倒だし、道路なら事故になりかねません。
トイレのサインを見て男性か女性かしばらく頭を捻るようなデザインは、明らかに失敗ですよね。
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文章の贅肉をなくし(しかしついているべき肉は落とさず)、ピクトグラムのような簡潔さが出せると、驚くほど他人の理解を得られます。
ただ、そこに至るまでにはかなりの忍耐と苦痛が強いられます。
自分の中のあらゆる欲求を抑え、空気のように存在感を消して書かなくてはいけないからです。
本を書くのは四年ぶりなので、今回はちょっとだけ自我が出てしまったのでしょう。
それが文章の贅肉となり、内容が入りにくくなっていたようです。
ということで、全ての文章の贅肉を取るという根気の要る作業に突入したので、やはり脱稿は8月末になると思います。
刊行は、速くて11月頃でしょうか?
それまでしばらくお待ち下さい。
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