ジャズという音楽は、もちろんただなんとなく聴いて楽しむこともできますが、ひとつの楽器が何をやっているのかをじっくり注意して聴いていくという楽しみ方もあります。
そうすることで各楽器の役割やプレイヤーの個性が見えてきます。
これはジャズミュージシャン(を目指す人)なら必ずやっていることですが、趣味で聴いているだけならかなり年季が必要となります。
とはいえ、訓練次第で誰でもできるようになることなので、興味がある人は最初から試してみるといいでしょう。
やり方は、文字通り特定の楽器をずーっと聴くだけです。
個人的にはドラムがおすすめです。
ドラムという楽器は全体を指揮する役割を持っているので、ドラムがわかってくれば自ずと他の楽器との関係性や楽曲全体の構造、楽器同士の会話、アドリブの流れなどが見えてきます。
じゃあ誰を聴けばいいかというと、そこは自由です。
名盤とよばれるアルバムで叩いているドラマーなら誰でも構いません。
とりあえず名前を覚えて、その人の演奏をじっくり聴き、今度は別のドラマーと比べてみましょう。
共通点や違いがちょっとでも見えてきたらひとつジャズドラムに詳しくなったと言っていいでしょう。
問題は数です。
ドラムだけでも膨大な数のアーティストと作品がいるのに、さらに管楽器、ギター、ピアノ、ベースなど他の楽器も存在します。
やはりどうしてもそれらを一通り聴き比べていかないとジャズはわかってきません。
ここは難しいというかめんどくさいところですね。
これからジャズの世界に入りたいという人はかなり長い目で見ておく必要があるでしょう。
ドラムだけじゃなく、名盤のここを聴け!というのはまたいずれ詳しくご説明します。