話をしているように歌う(弾く)ということ

歌や演奏がなんかつまらない、一緒にやってる気がしない、という場合にレッスンで行っていること(上級者向け)。

 

ちょっと合わせて、つまらないな、一緒にやってる気がしないなと感じたら、一旦演奏を止めて、話をしてみます。

最近あった出来事や、最近食べた美味しいもの、その他なんでもいいので相手に話してもらいます。

すると、さっきの歌や演奏よりも話しているときの方が必ず生き生きして見えます。

そして、こちらも「もっと話したい」「もっと続きが聞きたい」となります。

そのことを説明して、「じゃあ今話していた感じで歌って(弾いて)ください」と言うと、歌い(弾き)はじめた途端に意識がひゅっと引っ込んだり、壁をつくって冷たくなったり、演技くさくなるのがありありとわかります。

その瞬間違和感を伝えます。

で、また止めて話の続きをするとだんだん意識が出てき、壁が消え、演技くささもなくなり楽しくなってきます。

話が盛り上がってきたらまた歌う(弾く)、すると今度は最初よりもうちょっといい感じが続きますが、またすぐ意識が引っ込み、壁ができ、演技が出てきます。

そこですぐ止めます。

これを何度か繰り返していくと、やっている本人も歌い(弾き)だした瞬間に意識が切り替わって、自分で何か妙なことをしているのが掴めてきます。

 

面白いのは、どれだけ一生懸命気持ちをこめて歌って(弾いて)も、普通に話しているときの方が断然いいということです。

表情、声、存在感、一緒に何かをしているという空気感、すべてにおいてです。

話の内容は全く関係ありません。

話している姿や状態が、歌っている(弾いている)姿や状態よりも生き生きして美しく見える、ということです。

 

じゃあ話しているように歌えば(弾けば)いいんだ、楽勝だ!と思ってしまいますが、これができないのです。

なぜかというと、「話しているように」と考えた瞬間、人は「話している風」をするからです。

急に身振り手振りを加えたり、わざとらしい目線を送ってくるようになったり、なんだか前のめりになったり……(さっき普通に話していたときはそんなことしてませんでしたがw)

そういったことではなく、”本当に”さっき話していたときと同じように歌い、弾くのです。

”本当に”話しているように歌い、弾くためには、普段自分が仲のいい友達と話しているときの状態を客観的に観察してみることです。

それは、身振りとか目線とかではなく、心の状態といってもいいでしょう。

そして、その状態をキープしたまま歌う(弾く)。

そうすると、観客には「自分のために歌って(弾いて)くれている」と感じられます。

仲のいい人と話すと、ちゃんと自分に対して話してくれているのがありありと分かるし、嬉しくなってき、もっと話したい、もっと一緒にいたいと感じますよね。

それがそのまま歌や演奏で他人に対してできれば、もう他には何もいらないでしょう。

そして、よっぽどのことがないかぎり、人は本質的にその能力を持っています。

なぜなら、普通に話しているときはだいたいそうなっているので(もちろん、最初から不愉快な人や壁つくってる人もいますが)。

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