ギター、特にエレキギターは、いまだにソフトシンセでも再現が難しいようです。
一昔前に比べるとかなりそれっぽいものも出ているようですが、それでも聞けば一発で本物か打ち込みかはわかると思います。
では、どこが違うのでしょうか?
それは、自然なノイズだと僕は思います。
エレキギターは、サウンドもそうですが、プレイに関してもノイズとは切っても切り離せない楽器です。
巻き弦を移動したときの「シュッ」という音、チョーキングやビブラートの際他の弦を巻き込んでしまう音、不意に鳴る開放弦、ソフトピッキングしたときのピックが弦に当たってカチャカチャ鳴る音、ハウリング…
左手でミュートして「ジャカッ」と弾くのも、そもそもノイズといえばノイズですよね。
エレキギターは、正しい発音の中にこういったノイズが無数にちりばめられて成立している楽器なのです。
しかも、それらのノイズはほぼ全て偶発的に起こるので、弾いている本人でさえどこにどういったノイズが入るかは分かっていません。
ましてや、それらを後から人工的に再現するのは不可能といってもいいでしょう(まあ、そのうちできるようになるんでしょうけど)。
若い人の演奏を聞いていると、そうしたミストーンから生まれるノイズが少ないことに驚かされます。
それらを制御できているということは技術力が高い証拠なのですが、一方で、もの凄く不自然に聞こえます。
それこそ、ソフトシンセでいいんじゃね?と思えるぐらい…
僕がミストーンやミスタッチをとやかく言わない、むしろそれらを奨励しているのは、そういった理由です。
エレキギターには、それらがないとダメなんです。
ギターを練習している人は、綺麗さ、正確さだけではなく、そういったノイズの部分も含めてもう一度ギターを捉えなおしてみてください。
ミスやノイズがそのまま残っている音源などを聞いて「こいつミスしてんじゃんw」とか「こんなテイクでOK出して、適当かよw」と鼻で嗤ってる人は、いつまでも成長できませんよ。
残念ながら、そういうタイプは昔から日本人に多いのですが…(ジミーペイジを馬鹿にしたりとか…)
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