アドリブで初心者が絶対にぶち当たる壁があります。
それが無音恐怖症からくるロングトーンへの逃げです。
次何を弾いたらいいかわからない、かといって休符で間が空くのが怖い、だからとりあえずロングトーンをポーンと弾いておき、その間になんとか次の手を考える、というやり方です。
横浜のギター教室でも、初心者の人は必ずこれをやります。
しかし、これだと休符がなく息がつまってきますし、なによりロングトーンの処理がずさんになってしまいます。
弾きたくて弾いている音ではないから不自然だし、何より弾き手がその間別のことを考えているのがありありとわかるので、伴奏しているとロングトーンが伸びている間、不安になってきます。
そもそも初心者がなぜロングトーンに逃げるのかというと、休符が怖い、間が空くのが怖いからです。
しかしそうやって出すロングトーンは不自然だからやめた方がいい。
そこで、休符を積極的に入れる練習をしていくのですが、このとき必要なのは技術でも知識でもありません、勇気です!
「弾かない」ということは誰でもできます。
しかし、実際アドリブをはじめてみると、その「弾かない」がなかなか怖くてできません。
そこを、勇気を出して休符を沢山入れていくことが初心者には不可欠となります。
休符が増えるとどうなるか?
手持ちのフレーズを温存できるようになるので、ネタ切れ問題が解消されていきます。
そうすると、<弾きまくってすぐネタが切れる→テンパる→ロングトーンに逃げて打開策を探す…>という悪循環を断ち切ることができるようになります。
もちろんそれ以外にも、演奏が呼吸してき、自然になってきたり、伴奏者とのインタープレイが生まれはじめたりと、休符を入れるだけで全体がかなり変化してきます。
ではどうやって休符を入れるのか?
それは技術でも知識でもなく、勇気だけです!
だから、初心者はまず腹をくくって休符を入れる勇気を持つことからはじめるべきです。
そこから入れば他のことは自然と整っていくはずです。
この問題を克服せずに、やたらとフレーズを増やし、ネタを広げてしまうと、弾きまくりのうざいプレイヤーのいっちょ上がりですw
そして本人もはたと気づいたときにはもう遅く、休符を入れようにも入れられなくなってしまっています。
そうなりたくなければ、初心者のうちから休符を入れる訓練を積んでいくべきでしょう。
そしてそれは、技術でも知識でもなく、精神の問題なのです。