こんなツイートをしてたらふと思い出しました。
昔ヤンギタかなんかでケリーキングが「最高のプレイヤーを集めると最低のバンドが完成する、ドリームシアターみたいに」って言ってた。理解するのに15年ぐらいかかったが、今は全く同感。
— 八幡謙介 (@kensukeyahata) 2016年8月25日
僕は元々メタル出身で、早々と卒業はしたものの、今でもよく聞きます。
ボストンにいたときは、ちょいちょい有名所がツアーで来ていたので友人と観にいってました(向こうだとチケット安いし)。
そんな中で、今でも忘れられないバンドがあります。
それは、スレイヤーです。
確か「GOD HATES US ALL」ツアーだったと思います。
お昼にボストンのタワレコでサイン会があり、それに参加して(ケリーキング怖かったーww)夜は小さめのライブハウスに出演。
そのライブがもうとにかく凄くて、ただただ圧倒されました。
何が?と聞かれてもはっきり「ここ!」と言えないのですが、とにかく全てが他のバンドと段違いでした。
終わってから、なんでスレイヤーだけこんなに違うんだろう?と不思議に思いながら帰路についたのを覚えています。
で、今になって言えることは、ざっくり言えばタイムがずれてるから凄い、ということです。
スレイヤーは、アルバムを聞いてもわかるとおり、メンバー全員が自分のタイム、自分のグルーヴに徹しているので、それらがぶつかり合ってグルーヴが増幅される感じです。
これは初期のパープルとかツェッペリンにも言えることです(生では聴いてないけど)。
もしスレイヤーのメンバーが、一般的な意味で楽器が上手く、メトロノームにぴったり合わせて弾ける(そうやって弾くべきだというスタンスの)プレイヤーなら、僕はライブであんなに感動しなかったでしょう。
また、誰か一人がかっちりしたタイムを持っていて、他が自分のグルーヴで弾いていたら、一人だけ上手いんだけど他はズレてるなあという印象で終わっていたかもしれません。
全員が全員ともちゃんとズレてる(自分のグルーヴで弾いている)ことが重要なのでしょう。
そう考えると、バンドって奇跡でも起こらないと成功しないんでしょうねえ……
自分のグルーヴを持ってるミュージシャンってだけでもかなり希少なのに、それが4人とか5人集まるなんてのはもう奇跡としか言えません。
ということで、興味ある人はスレイヤーを聞いてみてください。
まあ、上記の話は15年ぐらい前なので、今はどうなってるか知りませんが(ジェフ・ハンネマンも亡くなってますしね)。