時々ファンクのカッティングを習いたいという人が来るのですが、話してみると、だいたい皆勘違いをしていることがわかります。
勘違いというのは、
・比較的早いテンポ
・休符は全て空ピックで埋める
・16の正確さがファンクの要
といったところです。
確かにそういった要素もありますが、本来はそうではありません。
本来のファンクは、
・比較的遅いテンポ
・休符の空ピックはわりと適当
・4分音符のフィーリングが要(タイムは意外とブレる)
です。
それはルーツを聞けばわかります。
で、生徒さんにどんなのを聞いているのかと訊ねると、けっこう多いのが「聞いてない」という回答w
頭の中のイメージでファンクを想定していただけです。
次に多いのが、レッチリなどのファンクの要素も加わったロックです。
Red Hot Chili Peppers / レッド・ホット・チリ・ペッパーズ | Warner Music Japan
ジャミロクワイなどのイメージもうっすらあるのかもしれません。
もちろんそれらがダメだとは言いませんが、それだけだと本質を捉えそこねる恐れがあります。
というか、実際捉え損ねています。
そこで、ルーツを聞くことの重要性が見えてきます。
ある程度歴史のある音楽だと、価値が転倒し、ルーツの方が逆におかしい、下手だ、古くさくて今どきありえない、と感じてしまいがちですが、それは表面的なサウンドやアレンジだけを聞いているからでしょう。
本質的なグルーヴやフィールは、必ずルーツにあります。
近代的なものは、それらの要素を解体し、記号だけを抽出してスパイス的に使っていることが多いです。
ですから、例えばファンクのカッティングを”それっぽく”したければ、ルーツを聞き、そこにあるフィールを会得するべきです。
その上で現代的なアレンジや使い方をすれば、しっかりとした技術として身につくはずです。