速弾きで腕を壊す可能性について

速弾きは、ざっくり言うと二種類あります。

ひとつは弾けている速弾き、もうひとつは、弾けてしまっている速弾きです。

弾けている速弾きとは、体を無理なく使い、リラックスした状態で弾けているもの。

弾けてしまっている速弾きとは、力みや無理なフォームにもかかわらずフレーズや曲が弾けてしまっているもの。

当然、目指すのは前者です。

 

弾けてしまっている速弾きの場合、恐らく例外なく腕や肩に疲労が蓄積しています。

しかし、若さやミュージシャン独特の身体感覚の鈍さからそれに気づきません。

そうして30代に入ると、ほぼ例外なく問題が発生します。

昔は弾けた曲がなぜか急に弾けなくなった、やたらと腕や肩が疲れるようになった、痛みが出始めた、腱鞘炎が発症した……などなど。

こうした問題が発生してしまうと、治療のために音楽活動の休止を余儀なくされます。

休むことができれば幸いですが、プロのミュージシャンならそうもいかないでしょう。

そうして、対処療法でなんとかごまかしごまかし、痛みに耐えながら演奏を続けているミュージシャンは多いと思います(その原因は速弾きかどうかはさておき)。

 

もちろん、速弾きをやらなくても筋肉に疲労が蓄積し、故障した人はたくさんいます。

しかし、体感的に、無理な速弾き練習(弾けてしまっている速弾き)における筋肉の疲労は、他のプレイの比ではありません。

速弾きの練習で、僕が怖いなと思うことがふたつあります。

 

ひとつは上記のように、腕に疲労が溜まっているのに、それをあえて無視したり、放置すること。

もうひとつは、オーバーワークが推奨される空気があること。

いまだに1日10時間練習など平気でする人がいるようですが、どう考えてもオーバーワークです。

それをオーバーワークだと感じないのは、ただ単に若いから気づかないだけでしょう。

疲労は確実に蓄積されています(もちろん、そのための十分なケアやオフを取っているなら別ですが)。

また、日本ではオーバーワークをすることがかっこいいとか、そこまで練習するからこそ高度なテクニックを得られるという考えが蔓延しています。

10代から20代前半なら、オーバーワークも可能であるかもしれません。

そうした練習の直後、あるいは数ヶ月、数年で故障するということも少ないでしょう。

しかし、そうした無理な練習で蓄積された疲労が爆発するのは、もっと後です。

ミュージシャンは、早ければ20代後半、遅くても30代前半で、ほぼ100%なにがしかの痛みや凝りを訴えはじめます。

肩凝り、腰痛、座骨神経痛、慢性的な筋肉疲労、腱鞘炎、取れないダルさなどなど。

それらがこれまでの練習や演奏から来たものであることは明白です。

そして、無理なフォームでの速弾き練習は、そうした症状を誘発する可能性が高いと僕は考えています。

 

ですから、速弾きを練習する人は、リラックスしたフォームが絶対に必要なのです。

しかし、速弾きの世界は競争の世界でもあります。

人よりも早く上達したい、早くあの曲を弾けるようになりたい、ライバルを出し抜きたい……そうした気持ちは、じっくりとフォームを習得する事をさけ、安易に「弾けた」を目指してしまいます。

少々フォームが歪でも、ちょっと疲労や痛みを感じても弾けたらOK! 弾けることこそ正義! という考えでは、いずれ故障することは明白です。

そうならないためには、まずやたらと「弾けた」を目指すのではなく、ひとつの曲やフレーズでじっくりフォームを練っていくことが大事だと僕は思います。

 

速弾きを習得し、それをひとつの武器として音楽活動をしていきたいのなら、最初が肝心です。

あれこれ弾けるようになりたい気持ちを我慢し、じっくりと安定したフォームを習得しておくと、後々の故障も少なく演奏活動が楽になるはずです。

そういったフォームの習得法が知りたい方は、ぜひレッスンにお越しください。

1時間あれば、ピッキングやフィンガリングの速さ、テンポアップなどを十分実感できますよ。

ただし、フォームの習得は時間がかかりますので、じっくりと腰を据える必要があります。

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