ジャンル固有のタイムを獲得しよう! 機械的なタイムを脱し、音楽的なタイムで演奏するために

こちらの記事で、タイムが正確な演奏は感情がなくつまらないと書きました。

k-yahata.hatenablog.com

では、好き勝手に感情を込めて弾けばいいのかというと、そういうことでもありません。

そこで今回は、機械的な演奏を脱して、音楽的な演奏をするための直感的なタイムの練習法をご紹介したいと思います。

 

絶対的なタイムは全音楽に共通する普遍的価値観ではない

前回の記事でも述べましたが、物理的に正確なタイムで演奏することは、音楽の全ジャンルに共通する絶対的な価値観ではありません。

クラシックを聴くと、多くの楽曲は最初から最後まで同じテンポで弾いておらず、フレーズやセクションごとにタイムが揺れているのが分かりますし(もちろん、指揮者の意図としてやっています)、50年代のジャズを聴くと、各楽器が絶対的なタイムに合わそうとしているのではなく、自分のタイムを主張しあっているのが聞き取れます。

このように、あらゆる音楽が絶対的なタイムを目指して演奏されているわけではないのです。

まずここをしっかりと認識しましょう。

 

ジャンル固有のタイムを知ること

上記のことが理解できたなら、次に、ジャンル固有のタイムを学んでいきましょう。

これは、それぞれのジャンルが一番輝いていた時代の名盤や、王道と言われているアーティストを聴けばだいたい分かってきます。

ジャズなら1940年代から50年代、クラシック・ロックなら60年代から70年代、メタルなら80年代……。

また、一人のアーティストと少数の共演者たちがジャンルそのものを代弁している場合もあります。

レゲエならボブ・マーリィ、ボサノバならアントニオ・カルロス・ジョビンなど。

そして、それらの名盤を聴きながら、各楽器のタイムのバランスを聞き比べましょう。

メタルのギターなら、他の楽器に比べて相当突っ込んでいるのが分かってくるはずです。

レゲエのベースなら全体の中で少し遅れているのがわかります(実はレゲエベースはそんなにめちゃくちゃレイドバックしません)。

ボサノバのベースはもっと遅れます。

このようにして、各ジャンルの各楽器の王道的なタイムバランスを覚えていきましょう。

これはデジタルに算出する必要はありません。

ぼんやりと雰囲気が分かってくればOKです。

 

ジャンル特有の感情を汲み取ろう

最後に、それぞれのジャンルが持つ独特の感情や雰囲気を掴みましょう。

例えば、スラッシュメタルなら「怒り」のような感情があり、「気合い」とか「勢い」が感じられます。

そして、そういう雰囲気を持ってリフを弾いてみましょう。

するとたぶん、スラッシュメタルらしい、いい感じに突っ込んだタイムになるはずです。

ボサノバなら、ゆったりとビーチで寝そべっているような感じがあるはずです。

そういう気分で弾くと、ボサノバらしいタイム感になってくるはずです。

ボサノバの名盤と自分の演奏を聞き比べて、なんとなく雰囲気が近くなってきたら成功です。

大事なのは、この「雰囲気が合ってるか」です。

物理的なタイム云々ではありません。

雰囲気が合っている=そのジャンル特有の音楽的なタイム感が出ている、ということです。

当然、この雰囲気は、ジャンルごとに違い、また、数値で算出されるものではありません。

 

そのジャンルの人になる

音楽の世界では、「あるジャンルを弾くためにはその土地に行って、独特の空気を感じなければそのジャンルはものにできない」ということがしばしば言われます。

それは恐らく、そのジャンルが持つ感情や空気感を肌で感じ、その雰囲気のまま弾くべきだ、ということでしょう。

これは僕も賛成です。

ただ、皆がそうできるわけではないので、どうしてもそのジャンルが生まれた土地まで行けない場合は、音楽や他の情報から想像力を働かせ、そのジャンルが持つ空気感や感情などを理解できるようにするべきでしょう。

それはメトロノームと何時間合わせても絶対に体得できないし、また、恐らくDAWの波形にも出ません。

簡単に言えば、どれだけそのジャンルの人になれるか、ということです。

ときどき、たいして上手くないけどジャズをやらせたら最高に様になっているといったような人がいますが、その人はきっと「ジャズの人」なんでしょう。

ブルースなら「ブルースの人」、ファンクなら「ファンクの人」です。

そうなればもう怖いものなしです。

ジャズの人は、何をやってもジャズにしかなりませんから。

 

一昔前は、ジャズにしろロックにしろ、ジャンルごとに必要な人格形成が先輩から後輩へと受け継がれていたのですが(そのほとんどは反社会的行為を経てw)、最近はもうそんなことはなくなってしまったようです。

まあそういう時代なのかもしれませんが、僕が今回書いたようなことも一度は考えてみても損はしないと思います。

 

ちょっと論旨が乱れましたが、結局何が言いたいかというと、タイムに大事なのは、ジャンルの雰囲気だということです。

【広告】.

 

合わせて読みたい

k-yahata.hatenablog.com

k-yahata.hatenablog.com

k-yahata.hatenablog.com

【広告】