物理的時間と音楽固有のタイムについて

時間(タイム)と音楽

音楽の世界において、アマチュアはもちろん、プロでも、どんな音楽にも共通する絶対的なタイムがあると信じている方が多いようです。

要するに、物理的な時間という概念があり、その中に音楽のタイムが属しているという考え方です。

そして、物理的正確性に欠けたタイムを持つ演奏を「未熟」「下手」と断定する言説がしばしば見受けられます。

これは単なる認識不足です。

音楽にはジャンル特有のタイム感があり、それはしばしば物理的時間と相反します。

なぜかというと、物理的正確性よりも重要な要素がそこにあるからです。

しかし、これはそれぞれのジャンルをじっくりと聞き込まないと理解できません。

ですからここに認識の相違が生まれます。

ジャズを深く聞き込んでいる人には、大きく揺れるタイムというのは当たり前であり、むしろ心地良いものですが、それを知らず、物理的時間を絶対視する人にとっては「下手」であり「未熟」と感じます。

そしてこの相違は、知らない人が成長することでしか埋まりません。

 

ジャンル固有のタイム感

ジャズギターならケニー・バレルの演奏が一番分かりやすいかと思います。

物理的な概念でいうと、タイムは不正確です。

では彼の演奏は下手なんでしょうか?

未熟でしょうか?

僕にはそうは聞こえません。

気持ちのこもった味のある演奏だと感じますし、タイムに関しても、後から「そういえばあちこちブレてるなあ…」と気がついたほどです。

真っ先にタイムのブレに気がついた方、それが気になって集中できないという方は、音楽を物理的に捉えてしまっています。

そういった聴き方をしてしまうと、いつまでたっても表面しか見えてこず、音の奥にある気持ちや意志を感じることができません。

また、物理的時間を絶対視し、全ての音楽に法則的に当てはめてしまうと、個々のジャンルが持つ独特の味を台無しにしてしまいます。

タイムに揺らぎのないジャズなんて味もそっけもないし、タイムを突っ込まないハードロックやメタルでは乗れないでしょう。

 

この記事を読んで「わかる、わかるよ!」と首肯できる方はいいのですが、いまいちピンと来ない方は、いちど物理的時間という概念を捨てて音楽を聴いてみることをお薦めします。

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