八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

「ギター教室に自分のギターを持って行かない人は上達しない」は大嘘


八幡謙介ギター教室in横浜

「自分のギターを持ってこない人は絶対上達しない」としてギターのレンタルを行わない教室や専門学校があるみたいです。

また、レンタルはOKだけど自分のを持ってくるべきだよという人も意外と多いように見受けられます。

生徒さんでも、「自分の楽器で習わないと上達しないですよね…?」と怖々僕に訊いて来る方もおられます。

これは真っ赤な嘘です。

 

単純に、自宅の(自分の)ギターと教室などでレンタルするギター、どちらを多く触っているかを比べればすぐに答えは見えてきます。

仮に教室に週1回1時間通うとし、その際ギターをレンタルするとします。

教室に通っているぐらいだから、まあ週に5~6時間ぐらいは練習するでしょう(週6日、1日1時間ぐらい)。

とすると、教室のレンタルギターの5、6倍の時間、自分のギターで練習しているわけです。

この中にもう1時間だけ(教室で)自分のギターを触る機会が増えただけで急に上手くなるのかというと、そんなことは絶対にありません。

 

 

「いや…習うときに自分のギターを使うことが大事で……」

本当にそうでしょうか?

何がどう大事なのでしょう?

「習う」とはアイデアを入手することで、本当に重要なのはそのアイデアを持ち帰り一人で練習することです。

その練習の際に自分のギターを使っていれば十分なのでは?

 

「で…でも、ちゃんと自分のギターを持って来ることで意識を高めて……」

出ました、日本人の大好きな精神論w

教室に通う際、重要なのは通い続けることです。

しかし、ギターを持って行くことはときにストレスの要因となります。

雨の日にはできれば楽器は持ち出したくない、教室には行きたいがちょっと疲れている、仕事帰りに教室に寄りたい、レッスンの後に出かけたいけどギターがあるので……。

「自分のギターを持って行かなくていい」というだけで、これらのストレスから一気に開放されます。

その結果、楽に通い続けられる→上達する、という構図も見えてきます。

 

 

以下めんどくさいので箇条書き

・ギタリストは普通何本もギターを使い分けるので、「このギターで練習しないとダメ」という理屈が成り立たない。

・同じ楽器でないと上達しないのなら、ピアニストはどうなるのか?

・自分のギターで習っているから上達したという実例はあるか?あったとしたら、それは自分のギターで習っているからなのか、他の要因ではないか?

・横浜の教室では、自分のギターを一度も持ってこない人がめきめき上達しているという例がいくつもある。

・「(若者に対し)自分の楽器を持ってくることで人格形成になり云々…」←ギター教室は人格を育成する場所ではない。ギターなど持ってこなくても人格はそう簡単に破綻しない。