はじめてのジャズ 11 swing(スイング)について ①日本人にスイングは難しい

アドリブと同様、ジャズをジャズたらしめている要素がもう一つあります。 それが”スイング”(swing)です。 スイングとは単純に言うとリズムの一形態のことで、よく「ウキウキするようなリズム」とか、「跳ねる感じ」などと言われます。 また、ジャズは難し…

はじめてのジャズ 10 ジャズの仕組み ⑦アドリブってソロだけなの?

ジャズではそれぞれがソロを取るとき即興(アドリブ)で行っていることはよく知られています。 ではソロ以外のセクションではどうなのか? また、誰かがソロを演奏しているとき伴奏者は何をしているのかというと、ちょっと聴いただけではわかりません。 そこ…

はじめてのジャズ 9 ジャズの仕組み ⑥ジャズでよく使われる楽器は?

ジャズでよく使われる楽器は? 知ってるようで意外とちゃんとは知らない人も多いかと思います。 ではそれぞれの楽器と、ジャズの世界でのポジション(?)をクラスに例えて解説してみましょう。 サックス、トランペット リア充。 ただしライバルも多い。 華…

はじめてのジャズ 8 ジャズの仕組み ⑤なぜオリジナルじゃなくスタンダードを演奏するの?

ジャズミュージシャンはオリジナルの楽曲ではなくスタンダードを演奏することが多いと書きました。 ではなぜそんなことをするのでしょう? 自分の曲の方が楽しいだろうし、自分の曲を作って演奏した方がお金が入るはずです。 理由はいろいろあると思いますが…

はじめてのジャズ 7 ジャズの仕組み ④アドリブって何やってんの?

前回の記事でジャズの楽曲のおおまかな仕組みが分かっていただけたと思います。 では今回はジャズにおける最も重要なパート、「アドリブ」についてご説明します。 アドリブとは、簡単に言えばあるテーマについてジャズ語でスピーチする時間です。 例えば、日…

はじめてのジャズ 6 ジャズの仕組み ③楽曲の基本構造を知ろう

ジャズをはじめて聴いた人は、だいたい「なにをやっているのかわからない」と感じるようです。 確かに、僕も最初はそう思ったように記憶しています。 ここで、「じっと聴いていたらわかってくるよ」 とか、「わからなくてもいい、感じるんだ」と答えてしまえ…

はじめてのジャズ 5 ジャズの仕組み ②ジャズミュージシャンは原則オリジナルを演奏しない

ジャズでは一般的にオリジナル曲をあまり演奏しません。 もちろんそういう人もいるし、そういう作品もありますが、生涯にわたってオリジナル曲しか演奏しないジャズミュージシャンはまれでしょう。 では何を演奏するかというと、スタンダードと呼ばれる古い…

はじめてのジャズ 4 ジャズの仕組み ①ジャズは個人戦の音楽

ではしばらくジャズという音楽の仕組みについて解説したいと思います。 普通の音楽ファンにとって”バンド”とは、固定されたメンバーで音楽性やイメージを固めていくものでしょう。 仮に脱退やクビなどによるメンバーチェンジがあったとしても、それは「ハプ…

「本気」の証明としての暴力・暴言について考察してみた

日野皓正児童虐待(ビンタ)事件については、元ジャズミュージシャン、そしてギター講師として考察してきました。 僕の見解は過去記事の通りですが、ひとつだけずっとひっかかっていたものがあります。 それは、「本気」の証明としての暴力・暴言についてで…

はじめてのジャズ 3 誰でもわかる簡単ジャズ史 

ではここでジャズの歴史をざっくりと書いておきたいと思います。 難しいことは思い切って省きます。 マニアな人や専門家はスルーしてください。 ~1930年代 スイングジャズ期。 ビッグバンド(管楽器がずらーっと並んでるバンド)全盛。 古いジャズ。 1…

はじめてのジャズ 2 ジャズを楽しむために知っておくべきこと

ロックやポップス、アイドルなどは、予備知識がなくてもすぐに楽しめます。 しかし、ジャズはある程度予備知識がないと何が何だかわからずに挫折してしまいがちです。 とはいえ、ジャズの歴史やジャズが生まれた社会的背景を真面目に説明しようと思うとかな…

はじめてのジャズ 1 あえてジャズを「難しい」と捉えてみよう

一般的に、ジャズは”難しい”とされます。 と言うと「ジャズは全然難しい音楽じゃない。リズムに乗って楽しめばそれでいい」とジャズ側から無責任な反論が必ず起こります。 もちろん、こんな言葉には何の意味もありません。 ジャズに興味がある人はそもそも「…

<逸脱>した若きジャズミュージシャンへ、39歳の元ジャズミュージシャンより

日野皓正児童虐待(ビンタ)事件について何度も書いてきましたが、この事件…というよりは渦中の中学生ドラマーに対する僕の”気持ち”は一切公にしてこなかったので、(たぶん)最後にそれを述べておきます。 以下は単なる僕の気持ちであり、事件に対する客観…

日本人が文化に接する際に持つ奇妙なダブルスタンダードについて

以前にもどこかで書きましたが、日本人は様々な国内外の文化に対して奇妙なダブルスタンダードを持っていると僕は考えます。 自国の文化は国内外どこであろうと「日本的」であることを求めつつ、外国の文化が日本に入ってきたときにはその国の独自性を認めず…

日野皓正児童暴行事件について 音楽的質問への回答

僕は基本的にツイッター上では議論しないようにしているのですが(収集つかなくなるため)、本日 @meemee_hitsuji3さんから核心を突いていると思われるリプが来、スルーするのももったいない気がしたのでご本人の許可を取った上で引用、返信し皆さんと共有し…

ジャズにおける日野皓正の価値について元ジャズミュージシャンが本音で語ってみた

一連の報道で日野皓正というジャズミュージシャンをはじめて知ったという人は多いと思います。 ただ、この人が具体的にどういったアーティストで、どういった価値があるのかは熱心なジャズファンかジャズミュージシャンでないかぎりなかなかわからないと思い…

日野皓正児童虐待(ビンタ)事件について元ジャズミュージシャンが考えてみた 追記

前回の記事の追記です。k-yahata.hatenablog.com 本記事は上記記事をご理解いただいているという前提で進めていきます。 未読の方はお手数ですがご一読ください。 ビッグバンド形式での<逸脱>は正当か? 確かに、ビッグバンド形式ではよりかっちりしたアレ…

日野皓正児童虐待(ビンタ)事件について元ジャズミュージシャンが考えてみた

ジャズトランペッターの日野皓正がコンサート本番中に舞台上で中学生のドラマーからスティックを取り上げ、さらに往復ビンタという暴行に及んだ件について、元ジャズミュージシャンという立場から考えてみました。 headlines.yahoo.co.jp 日野の行為が児童虐…

バンドが成功する原因はわからないが、バンドが失敗する原因ははっきりしている

バンドが成功する原因はそれこそバンドの数だけあるでしょう。 実力、運、ルックス、プロモーション、時代、コネ……。 何をどうすれば成功するという法則はないと思います。 しかしバンドが失敗する原因ははっきりしています。 それは、全員が内向きであるこ…

ギターで低音弦のキザミが苦手な人はアップを意識してみよう

前回はキザミとコードの複合フレーズについて書きましたが、 k-yahata.hatenablog.com 今度はキザミそのものが苦手な人に対してのアドバイスです。 キザミはダウンに意識がいきがちですが、そもそもダウンピッキングは勢いで誰でもできます。 引っかかりが多…

エレキギターで低音弦のキザミはできるけどコードとの複合が苦手な方へのアドバイス

メタルやハードロックのキザミ(例えば6弦をミュートしてずっと8分や16分で弾く)はできるけど、そこにパワーコードやもう少し大きなコードが組み合わさると苦手という方もいると思います。 X JapanのSilent Jearousyや、METALLICAのBATTERYのリフのよう…

アコギの難しさ 生を想定するか、マイク録りを想定するか

最近ときどきアコギを弾くようにしていますが、弾けば弾くほど難しさがわかってました。 何が難しいのかというと、アコギはフォーマットが多すぎるのです。 エレキギターの場合は原則、弦の振動をピックアップに拾わせ、それを電気信号化してどこか(アンプ…

エレキ(ギター)は不良と言われ、学校で禁止されていた時代があるって知ってました?

今や完全に市民権を得て、誰が弾いていても全然おかしくないエレキギター。 それこそオタクだろうが女性だろうが、サラリーマンやおじいちゃんがエレキギターを普通に弾く時代です。 しかし、かつては「エレキ(ギター)は不良」とレッテルを貼られ、担いで…

エクササイズは半分以下にしてあとはYOUTUBEで音楽聴いてた方がよっぽど上達すると思う

ミュージシャンを目指している人(クラシックは除く)は、毎日何らかのエクササイズを行っていると思います。 もちろん必要な内容もあるでしょうし、後々あれが役に立ったというエクササイズもなくはないですが、だいたい7~8割は後々考えれば何の役にも立…

ギターを弾く際、前腕が回転していることと前腕の回転でピッキングすることは違う

ギターのピッキングやカッティングにおいて、「前腕の回転」はかなり浸透していると思います。 ただ、前腕が回転していることと、前腕の回転でピッキングすることは違います。 ここがわかっていない人がかなり多いようです。 前腕が回転していたとしても、手…

ギターのピッキングで手首を多用するとピックがずれる

これまで、ピックのズレに対する相談はたくさんありましたが、ズレる原因についてはあまり考えてきませんでした。 というか、原因はわからないものだと思っていました。 しかしどうやら、ピックがズレる原因は手首を多用しているからだということがわかって…

物理的合理性と身体的合理性

僕はギターの合理的な奏法を研究していますが、最近改めて物理的合理性と身体的合理性について考えています。 物理的合理性とは、速く弾くために距離を短くする、といったことに代表される考え方、弾き方です。 一方、身体的合理性とは、自分の体にとって合…

音楽の”味”を理解するためには音楽的教養をつけるしかない

音楽は単なる物理現象ではなく、そこに言葉や物理的概念では説明不可能な”味”があります。 そういった”味”を理解するためには音楽的教養をつけるしかありません。 といってもどこかできちんと学ぶ必要はなく、沢山の音楽をできるだけ先入観なしに聞くだけで…

ギターのピッキング(カッティング)で「手首のスナップ」を使っても曖昧な運動にしかならない

ギターを弾く人なら「手首のスナップ」という言葉を必ず耳にしているはずです。 手首のスナップを効かせたピッキングやカッティングを練習・実践していたり、そういった奏法を教えている人もいるでしょう。 僕自身は「ギタリスト身体論」を書く際、この表現…

身体操作は必然を探り当てるために研究するものであり、自己流を構築するために存在するのではない

年々、ギターやその他楽器を演奏するための身体操作がテーマの書籍やブログを目にすることが増えてきましたが、ほとんどのものはちょっと目を通してすぐにがっかりしてしまいます。 なぜかというと、持論しか書いていないからです。 自分は前腕をこう使う、…